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キーマンに聞く

第4回〔1バンケ月10件獲得できるトッププランナーへの道〕感じの良さ・話しやすさがポイント、第一関門は相手の安心感を引き出す【TRINITY BRIDAL 代表取締役社長 新井寿美氏】

第4回〔1バンケ月10件獲得できるトッププランナーへの道〕感じの良さ・話しやすさがポイント、第一関門は相手の安心感を引き出す【TRINITY BRIDAL 代表取締役社長 新井寿美氏】

成約にフォーカスしすぎない

早いもので本連載も4 回目を迎えました。今回からいよいよ接客に入ります。新規接客においてヒアリングは重要であり、同時に奥が深く難易度も高いため、2 週にわたりポイントをお伝えしたいと思います。

みなさんは接客に入る時、どんな心境ですか。ワクワク楽しみでしょうか。それとも不安の方が大きく、憂鬱でしょうか。私自身は新規接客に出る前、いつも極端に緊張していました。「今日会うカップルにとって、ベストな案内・提案ができるか」という、プレッシャーからの緊張感です。「今日は即決できるだろうか」等の気持ちより、いつも前面に来るのは「ベストな案内ができるか」という点でした。プロとして、新郎新婦に満足いただけるかを、常に自分に課していました。

なぜかというと、新規接客はゴールの設定を『成約』にフォーカスすると、最短の道を進みたくなる可能性が高いからです。「新規接客に課せられるのは、成約を獲得することじゃないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。「喉から手が出る」という言葉の意味は、「自分で抑えられないほど欲しくてたまらない様子」ということ。私は指導をする際に、よくこの言葉を使います。あまりにも成約にフォーカスしすぎると、こういった状況に陥ります。追われると逃げたくなる心理が人にはあり、接客の初めからこのような雰囲気を感じると、カップルの“心のシャッター”は、一気に閉じてしまいます。ヒアリングの段階から「いつまでに決める予定ですか」などと質問してしまう例が、これにあたります。

だからこそ、あえて相手が決断する成約にフォーカスするのではなく、自分次第の『接客内容』にフォーカスしたほうが、結果としては良い方向に進む、ということです。

さて、上記を踏まえたうえで、ヒアリングの話に戻ります。アンケートを基にヒアリングを始めますが、まず、何に意識を集中させますか?最初のミッションはズバリ、「感じのいい話しやすそうな人だな」と感じてもらうことです。ここに全力投球してください。

予算は合うか、希望時期は、競合はどこか。気になることはたくさんありますが、まずカップルとコミュニケーションをとることが最優先です。「そんなことは当然。分かっている」と思うかもしれませんが、意外と難しいことです。お客様は明るく社交的で、話しやすい方ばかりではありません。接客のプロとして、難易度の高いお客様とも同じように信頼関係を築けるようになることは、必要不可欠なわけです。「ちょっと合わない…」という感情をカップルが抱いてしまうと、仮にいくら割引をしても、希望の日程が空いていても決まる確率は極めて低くなります。だからこそこの第一関門を、なんとしても突破したいところです。

では、難易度の高いお客様の場合は、どうしたらいいのでしょうか。代表的な方法をいくつか挙げてみます。

①ミラーリング

相手と動作、アクションを合わせること。相手が下を向いたら、同じように下を向くなど

②ペーシング

相手の状態に合わせること。声のトーンをはじめ、話すスピード、楽しそうな雰囲気など

③バックトラッキング

相手の言葉をオウム返しすること。「嬉しかった!」→「嬉しかったのですね!」など

 

上記はラポールを築くために、よく出てくる主な方法です。弊社のトップセールスマンも、コミュニケーションが取りにくいカップルに対して、たびたび用いている手法です。誰しもが、自分と似ている、または自分を受け入れてくれる存在には安心感を覚えます。その安心感が信頼関係の第一歩となりますので、困ったときは是非試してみてください。

大前提として、その際最も大切なことは、『目の前のお客様に対して興味・関心を持ち、心から知りたい・理解したい』と思うことです。この気持ちがなければ、テクニックは上辺だけの薄いものとなります。良くも悪くも気持ちは見えないものですが、相手には伝わるものです。

信頼関係が築けると、その後のヒアリングがスムーズに進みます。接客の第一歩として、ぜひ取り組むようにしてください。

次回も新規接客時のヒアリングについてのポイントをお伝えしていきます。どうぞお楽しみに。

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)