LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

第3回《支配人が押さえるべき指標》一組毎の受注単価と最終売上のチェックを【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

第3回《支配人が押さえるべき指標》一組毎の受注単価と最終売上のチェックを【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

前回はコロナによる変化を受け、新規接客段階において【売上目標達成率】を指標にすることが重要と紹介しました。今回はその徹底のために、まずは目標をどのように設定すべきか、さらに支配人の役割について考えていきます。

前回も指摘しましたが、これまでの慣習から、新規スタッフは売上を全く追っていなかったという事実があります。同時に施設全体としても、一組毎の最終的な売上をどこまで注視していたか。平均単価が一定程度だったコロナ前であれば、組数を追えば施設全体の売上を予測できその必要もなかったわけですが、現在は大きく変化しています。

新規の売上目標を立てる上で、まずは受注時の単価をチェック。そこから一組毎に、単価がどの段階でどれだけ上がり、最終的にどうなったのかの分析が必須になります。経緯については、打合せ段階でどんな商品が単価アップに貢献したのかも追いかけることで、そもそもの商品内容の見直しも図っていくべきです。

1 年間を振り返っての売上だけでは、随時の見直しも出来ません。無理な単価アップはクレームの大きな要因になってきているからこそ、顧客が納得して購入してくれるものであるかどうかを頻繁に確認していく。この経緯を見逃していると、売れない商品を一年間闇雲に提案しているだけで、結果として販売に繋がらず、単価も低水準のままになるリスクが出てきます。

一組毎の分析により、会場として最終的に見込んでいる売上にするには、新規時に最低でも〇〇〇万円での受注が必要ということが明らかになります。今後の対策も含めて初期と最終売り上げの変化は感染拡大のタイミングも踏まえて確認し、足下を固めることが大切です。

新規時のラインを明らかにしたうえで、新規スタッフに対しては一組あたりの売上意識を高めていきます。これは支配人の重要な役割となり、譲れるライン、譲れないラインは何故なのかを伝えておく。チーム全体として、何でも安くして獲得すればいいではなく、売上に貢献していく意識も高めていきます。

一定のハードルが出来れば、今度はそれを超えて獲得する方法を構築していかなくてはなりません。これまでのように、100万円値引きで受注すればどうなるのか。現在は200万円引きというところもありますが、この価格戦争に巻き込まれないためにも、一定のラインを設けてそれでも取れるやり方を決める。当社の推進している全員接客は、値引きをせずに獲得する方法の一つでもあります。

前述したように、最近は単価アップでコンプレのリスクも上がり、強引な営業が難しくなっています。新規で200万円を10件取るのか、それとも300万円を7 件かの方針を決める時期に来ています。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)