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キーマンに聞く

SDGs18番目『つたえる責任』社内でSDGs道場発足【山櫻 代表取締役社長 市瀬豊和氏】
山櫻は2013年、SDGs17項目を満たすバナナペーパーの『ワンプラネット・ペーパー®協議会』を設立した。廃棄予定のバナナの幹を使用するほか、フェアトレードによる貧困問題の解決など、エシカルの活動を進めるにあたって、社内の意識も変化している。経営者としてSDGsに取り組む姿勢を代表取締役社長・市瀬豊和氏に聞いた。
――協議会の参加は24社。設立のきっかけは何ですか。
市瀬「アフリカのザンビアにバナナペーパーの仕組みを作った夫婦がいます。北海道の印刷会社の社長からアドバイスも受け、紙製品としての製造過程を構築し、印刷会社で取り扱ってくれることになったのがひとまず12社。バナナペーパーはただの紙ではなく、SDGsの取り組みでもあるため、理念を共有してもらうために、勉強会を開きました。意見交換をする中で、この集まりに任意団体として形をつけようと協議会を立ち上げました。」
――行政との連携はいかがですか。
市瀬「外務省、経済産業省、環境省、農林水産省などが協議会で繋がりを持っています。名刺に採用してもらうこともありますが、バナナペーパーの使用を強制することはなく、環境、経済、人権、社会性の情報交換によってそれぞれの課題に対し、理解を深めることが目的です。協議会に参加する経営者も、フェアトレードを初めて知り、共感してくれているので認知拡大を主軸に活動を進めています。」
――収益面はいかがでしょうか。
市瀬「いまだに大変です。バナナペーパーで利益を立てて、食べていけるかと言われたら決してそうじゃない。『SDGsへの貢献のため』、という志がなければ活動は進みません。利益を最優先したSDGsは続きませんから。本業で頑張りながらこうした取り組みで、いかに明るい未来を作っていけるか。その志をもった事業者が協議会には加入しています。バナナペーパーが目指しているのは、印刷業界を通じてユーザーの意識を変えること。消費者側が社会貢献のためにバナナペーパーを使いたいと思うことで、世の中の消費が変わっていくと考えています。」
――直接利益に繋がらないにも関わらず、注力する理由は何ですか。
市瀬「例えば、現在コロナ禍でマスク着用が必須になるなど、生活様式が一変しました。環境問題に関しては、気候危機などにより別の形でこういった事態が起こりえるわけです。お金を稼ぐ以前に平和で、地球が安定して暮らせることが問われていると私は考えていて、それに対し個人はもちろん、企業としても貢献しなければならないでしょう。その中でどう成長を遂げていくかが重要です。現在は小中高の教科書にSDGsが取り上げられ、私も中学校などで特別講義をすることがあります。スウェーデンではさらに幼い頃から環境教育に力を入れているため、子供たちは『大人が環境を悪くしたのになぜ私たちに責任があるの?』という考えを持っています。これからの未来を担う子供たちがそういった考えを持つことで、変化が生まれてくるでしょう。ブライダルでも、次の世代が結婚した際に、求めるものはどんどん変化していきます。大人だから遅いのではなく、子供たちのためにも少しずつ貢献していくことが大切です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月21日号)

