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キーマンに聞く

【TOPインタビュー】施行事例やノウハウを他社に共有(創和プロジェクト 代表取締役社長 近藤啓輔氏)
北海道で圧倒的な人気を誇る創和プロジェクト(本社:札幌市中央区)。昨年11月、近藤啓輔氏が先代から経営を引き継ぎ、新たな体制がスタートした。「ウエディングが大好き」と語る現場出身の近藤氏は、いい結婚式を創ることに余念がない。内製化しているドレス事業『グランマニエ』もその一環。1つ1つ手作りのドレスを新婦に届けるのはもちろん、そこで得た利益はパーティのクオリティアップの資金源として活用している。ビジネスモデルも含め、同社の理念を浸透させていく『DCメンバーズ』の展開など、若き社長が目指すブライダル業界全体の活性化とは。
――自社会場の1 号店『ジャルダン・ドゥ・ボヌール』は2002年にオープン。1 チャペル1 バンケットで、15年間受注250件以上をキープしています。
近藤「オープンから20年近く経っている一方で、大々的な改装は実施していません。建設時にこだわったのは、“本物”であるかどうか。ホワイエには本物の暖炉を設置し、寒い冬でも炎の温もりを感じられるように。館内のインテリアなどはヨーロッパから直接船で輸入したものもあります。集客の起爆剤として数年経ったらリニューアルというケースも多いですが、式場が4 ~ 5 年でガラッと様変わりしてしまうのは、やっぱり悲しい。流行り廃りがない本物であれば、年数が経つにつれ味も出て一生残る建物になるわけです。『ママとパパはここで結婚式を挙げたんだよ』と、夫婦から子供に伝えられるのが理想ですね。」
―― 一方で駅からは距離もあるなど、アクセス面で不利に働くことはないのですか。
近藤「飲酒運転が厳しい時代ですので、車で来るゲストも減ってきている昨今。アクセスを重視して北海道でも駅の近くに会場を建てる傾向はありますが、ジャルダン・ドゥ・ボヌールはあえて駅から少し離れた双子山という場所で、北海道らしい自然を感じられる会場になっています。送迎バスを用意すればアクセス面の課題もクリアできますし、海外ウエディングのような開放感が強みの1 つになっています。」
――大々的なリニューアルをしていないにも関わらず、平日もパーティが入るほど堅調に推移しています。その理由は。
近藤「開業当初、新規接客を担当するマーケティングスタッフや打合せ&施行担当プランナーには、受注・売上目標を一切課しませんでした。唯一伝えたゴールが、式を挙げたカップルから友人などを紹介してもらうことと、列席を機にゲストが顧客として戻ってきてくれる流れを全体の60%までもっていこうと。新郎新婦はもちろん、ゲストも楽しいと思えるこだわりのウエディングを提供し、それこそが営業ツールになればと考えました。その目標は4年目で達成し、現在まで数字を落とすことなく推移。集客チャネルとして大きな柱になっています。打合せは少なくとも7、8回。多い時には12、13回と顧客の希望に合わせて重ねていきます。それぞれのカップルに向けて結婚式を創るためにも、プランナーが担当する件数は最大でも年間35組まで。打合せ回数を制限する、担当を持ちすぎるとなれば、こだわりの結婚式はプランニングできないと考えています。プランナーとはそもそも『プランする人』を意味する言葉ですから、“手配屋”になってはいけない。打合せが多ければ当日まで時間はかかりますが、その分やりがいにも繋がっています。」
――結婚式の根幹部分は人が創りあげるもの。そのためには、アルバイトも含めた人材確保が欠かせません。
近藤「列席者も楽しめる式を提供するには、サービスのクオリティが重要。そこで、ブライダル業界への就職を希望している志の高い学生がいる専門学校とタイアップしています。当社では式当日のサービスを『ドリームスタッフ(DS)』と呼んでいます。DSとして現場で学びながら単位も取得し、学業にリンクできるように。結婚式を創る以上、スタッフも仕事を楽しむことを大事にしています。プランナーだけでなく、DSも含めみんなで顧客を出迎えるなど、学生たちの頼もしい力も加わって好調な数字をキープできています。」
――当日DSたちをまとめ上げる役割として、プランナーのスキルも求められています。
近藤「結婚式当日は、プランナーが1 番“偉い”存在だと思っています。₂ 人のことを誰が1 番知っているかといえば、10回近い打合せを重ねてきたプランナーなのです。パーティの進行を見ながら臨機応変な対応ができるのは、プランナーしかいない。それだけこの仕事は責任が重いのです。先ほどの話に戻りますが、年間35件以上の担当を持たせたらどうなるか。当日までのプレッシャーを考えれば、それ以上は現実的に難しいとの判断です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、新春特大号)

