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[Special Interview]インスタで人気が沸騰【nae.ATELIER CEO/Designer 横畑早苗氏】

[Special Interview]インスタで人気が沸騰【nae.ATELIER CEO/Designer 横畑早苗氏】

インスタの影響力の追い風を受け、次々に人気ドレスブランドが登場。その代表ともいえるのが、nae.ATELIER(アトリエナエ・東京都渋谷区)だ。北海道や青森からも花嫁が来店し、月に20着以上のドレスを提供。現在は都内の人気会場とも提携を結び、ハイセンスな花嫁から選ばれている注目のブランドである。同社のCEO/Designerである横畑早苗氏は、元ユニクロのデザイナーという異色の経歴。カジュアルファッションの世界から、ウエディングドレスデザイナーとしての転身を、3回にわたり紹介していく。

――インスタメディアによる好きなドレスブランドのアンケートで、nae.ATELIER〈アトリエナエ〉が上位にランクインしています。原動力となったのは、インスタということですが。
横畑「2015年12月24日の法人登記をきっかけに、年明けからインスタを本格的にスタートしました。初めはやり方もほとんど分からず、知人に勧められてという状況でしたが、とにかく朝7 時30分に毎日投稿することを自分に課しました。ただ、毎日投稿するだけの、ニュースがあるわけでもない。そこで考えたのが、花嫁の実際の試着写真の投稿です。以前から、試着写真を撮ってあげていたのですが、ちょうど浅草から恵比寿に移転したばかりで、店も広くなり、店内に入る光の加減もまさにインスタ映えすると(笑)。毎日の投稿を続けていくと、次第にフォロワーも増え、多い時には週に300人がフォローするなど。1 年後には1万人を超え、知名度も一気に高まっていきました。」
――試着時ということで、顔を出さない写真ですね。
横畑「ドレスを着る花嫁が全員、モデルのようなスタイルというわけではありません。それでも、ドレスを着ると必ず美しいポイントがあります。立ち姿、座っている姿、前、横、後ろ姿など。写真を撮る際にこの美しく見えるポイントを大切にしていましたし、文章でも丁寧に伝えていきました。投稿を続けていると、【あの人が着ていたドレスはありませんか】という花嫁も出てきて、自分もインスタに掲載してほしいという声も増えていきました。」
――ところで、元々はユニクロのデザイナーだったそうですが。ユニークな経歴です。
横畑「大学はICUでしたが、就職活動時に手に職をつけてモノづくりがしたいと思い、卒業後すぐに服飾専門学校に入学しました。3 年間学びましたが、そこでパタンナー、デザイナー両方の技術を学んだことは、描けるし作れるという点で、その後に非常に役立ちました。当時、フリースブームの後で、ユニクロが初めてデザイナーの新卒採用を実施するというタイミングでした。自分の作ったものを、家族にも着てもらえるという考えもあり。1000人以上の中から、採用されたのは2 人だけという狭き門でしたが、何とか入社することができました。」
――ユニクロでは、学びも多かったようですね。
横畑「デザインは、アイテムごとに部門が分かれており、私はレディースのカットソー部門に配属されました。全体では50名程度のデザイナーがいましたが、重要なのはマーチャンダイジングからの生産計画。また、原価との調整も必要なため、生地の開発担当と打合せを重ねながら、パタンナーとも共有し、値段に当てはまる設定をしていく。肌触りや、着心地、さらにコストを考え、それこそ生地の大きさでコストコントロールしていくなどの視点はいい経験となりました。また、最低ロットは1 万枚。リサーチをして、いかに全世代の真ん中を狙えるかの勝負です。ウエディングドレスの場合でも、フルオーダーはその人の好みをいかに表現していくかに対し、レンタルはある程度多くの人に好きになってもらうことが大切です。一方、真ん中過ぎると個性がなくなる。このバランスを考えるうえでも、ユニクロ時代の経験はプラスになっています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、12月1日号)