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AIの使い方-連載2- 有名経営者などを招いた“架空企画会議” アイデアのヒントに繋げられる可能性も【TAIAN エバンジェリスト 野村壮耶氏】
前回は生成AIを活用するメリットにはじまり、その可能性などをお伝えしました。「生成AIを使ったことはある」という声が増えているなか、今号からはどのように業務に活かしていくのか、それぞれのシーン別において活用例を考えていきたいと思います。今月のテーマは、『企画出し』です。
生成AIの得意分野とされている1 つが、文章作成のスキルです。ブライダルのシーンにおける活用例としては、例えばSNS投稿。よく耳にするのは、「Instagramの運用は若いスタッフがやるべき」と更新業務を現場プランナーが任されている一方で、日々の打合せや事務処理など、対応すべき業務はたくさんあります。投稿する文章をゼロイチで都度考えるのも一定時間を要しますから、AIを活用してみるのもオススメです。ChatGPTのような無料で使えるツールに、どんな目的の投稿なのかなども合わせて打ち込むと、ある程度の完成度で、すぐに文章が生成されていきます。
マーケティング担当者であれば、例えばChatGPTにフェアのタイトル名を“相談”してみるのもいいでしょう。自分1 人では同じようなアイデアに偏ってしまうこともありますから、ブレインストーミングのようなイメージで、生成AIとの会話からヒントを得ていくのも面白いかもしれません。
もう1 つ、生成AIの中で、企画を考える“会議”を開くこともオススメです。例えば、「超優秀経営者とカリスマウエディングプランナーを会議のメンバーに入れて、○○なカップルのウエディングコンセプトを考えて」などと入力してみる。各社の生成AIは有料プランもありますが、この“会議”は無料でも十分面白い回答に繋がると思います。実際私自身も、スティーブ・ジョブズと業界でも有名なプランナーの方の名前を入れたところ、2 人の立場からそれぞれをユニークな回答を得られました。この著名人をChatGPT上に集結させる架空企画会議は、インターネットに情報が載っている人物であれば、ある程度のクオリティでの企画出力が可能。ぜひ対話してみたい人物を、自身のスマートフォンに呼び出してみてください。その際に出てきたウエディングコンセプトをそのまま使うのかは別として、企画の面で、アイデアを出すための1 つのツールとして利用できると感じています。また、企画書作成の面でも、AI活用は可能です。例えば、「○○な新郎新婦に対し、成約に繋がるような企画を考えて」とまずは打ち込んでみる。出てきたアイデアはきちんと自身で精査し、提案書になるような文面に一旦修正。加筆などをした上で、再度AIを使い、見栄えもする提案&提出用のプレゼン資料に仕上げてもらうこともできます。例えば、内覧の際に即決に至らず持ち帰りになったカップルがいたとします。新規接客で得た情報などをベースに、AIの力を借りながらコンセプト提案などを含む見栄えもするプレゼン資料を作り、例えばそれを来館翌日など早い段階でカップルに共有できれば、成約に向けての大きなアドバンデージにもなります。
こうした企画出しは、最終的なアウトプットまで持っていくのになかなか時間がかかりますし、日々の業務の中ゼロイチでアイデアを出していくのは、かなりの労力も必要です。生成AIは、人間には不可能なスピードで、多種多様な選択肢を大量に生み出せます。その強みを活かして、たくさんの企画を生成AIに作らせつつ、最終的にカップルに合わせた提案にチューニングする役割を人間が担うと、企画業務でうまく活用できるのではないでしょうか。生成AIのレベルは日々進化していますから、個人情報の取り扱いには十分注意したうえで、その力を借りない手はないと強く感じます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

