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16店舗の改装に着手、今期は黒字を見込む【IBJ 代表取締役副社長/ツヴァイ 代表取締役社長 中本哲宏氏】
昨春はコロナの影響を受けたものの、1年を通じて回復を示す業績となったのが、婚活最大手のIBJ(本社・東京都新宿区)だ。旅行が主軸のライフデザイン事業の減少で全体では減収になったものの、婚活事業に関しては前年比で7%の増加になっている。年間成婚組数は9732組に達し過去最高。同社ネットワークへの加盟店数も、2641社となり増加曲線を描く。特に増加した直営店事業に関しては、昨年5月にMAしたツヴァイの上乗せが大きな要因。赤字が続いていた同社をMA後、様々な改革を図ってきた中本哲宏社長に立て直し策を聞いた。
外注任せからの脱却図る
――コロナの影響があったとはいえ、2020年度の業績は婚活事業が前年対比プラスになるなど、全体として回復しています。
中本「もともと2019年は婚活事業の売上105億円に対して、ライフデザイン事業が48億円。そのうち40億円が旅行でした。前期は婚活が111億円に増加した一方、ライフデザインは19億円で、この旅行分が30億円減少した形です。旅行は3月以降売上が上がっていないため、その分が全体売上にも大きく影響しました。婚活についてはパーティが前期比60%程度になった以外は全体として前年並みに戻っており、とくに直営店事業ではツヴァイが昨年の5月からグループになったこともあり、売上は45%増加しています。」
――ツヴァイのグループ化以降、先頭に立って再建を図ってきました。2020年度は売上16億7100万円、損失も1 億5900万円となりましたが、MA前と比較して損失幅は減少しています。(*ツヴァイの業績数値はMA後の5月~12月まで)
中本「MA以前は営業利益が3億円超の損失で、赤字決算が続いていました。もともと減収減益トレンドの中、コロナによって直前の4月は最大の赤字額に。そこで事業を譲り受け、5月以降立て直しを進めてきました。5月の段階で損失は4月の半分に。9月~12月には店舗の見直しにより16店舗をリニューアルしたわけですが、その投資があったにも関わらず通期の業績は以前に比べて赤字幅も半分程度に回復し、今年は黒字転換の計画です。売上についても、もともとあった30億円を超えることを目標にしています。」
――どのように業績を立て直していったのですか。
中本「とにかく数多くのことを進めてきました。例えばマーケティング、システム開発など、大切な部分を全て外注任せにしていたのを、社内できちんとディレクションする。成果の管理、費用対効果の管理をしていき、主体的に経営をしていくということです。適正金額も知らずに発注し外注任せにするこということは、数字が悪いことに対して責任も取らないということであり、そうした部分を改善しスタッフ自身のモチベーションを高めていきました。それ以外にも営業ツール、商品コースの見直し。顧客に説明するツールも、紙からアイパッドに切り替えました。それまでは現場経験のない人が本部に多かったため、何かツールを作成しても実際の利用について現場とのギャップが生じていましたが、ツールを見直す過程でそうした部分も解消していきました。」
――店舗リニューアルも積極的で、16店舗に達します。
中本「店舗を見てみると、まずスタッフルームが窓のないところにあって環境が悪い。顧客とカウンセリングをするブースも無駄に広いなど、様々な課題がありました。移転をして立地をよくすると共に、同じ場所であっても窓がある場所をスタッフルームに提供して、働く環境を改善。3つの相談ブースしかなかった店舗も、8つのパーティブースを専用につくり、さらに接客ブースを5 つに増やすなど。面積、レイアウトを変更することで、店舗効率を上げていきました。パーティに関しては、それまで非会員向けに開催していなかったのですが、店舗で実施することにしました。相談所入会のきっかけにもなりますし、人が集まることで店全体がにぎやかになりますから。」
――中本社長自ら、週次でメッセージを全社員に向けリモートで伝えているそうですが。
中本「経営理念から変更したわけですから、それを全国50店舗300名のスタッフに伝えるためには、単なるメール文章だけでは伝わりません。毎週10ページ以上になる資料を作成し、それを月曜日にZoomを使って配信しています。内容は全体の状況や、口コミの評価、リニューアルをどのようにやったのかなど様々。会社の動きを共有してもらう大事な機会です。また月が替わったら月初の朝礼。それ以外には半年に1 回、経営方針説明を配信しています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)

