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~Serviceの世界 連載6~ミス後のフォローがキャプテンの役目【スギハラグループ 埼玉エリア所長 加賀正則氏】
スギハラサービスクリエイツ、埼玉県にあるシティホテルでサービスの責任者を務める加賀正則氏。
サービス業界に足を踏み込んだのは、20歳の時。もともと『食』が好きで、始めはパティスリーに併設するカフェでアルバイトをスタートした。その後、イタリアンバル、居酒屋など様々な業態の飲食店で店長も務めた。高級レストランでの接客を始めたことをきっかけに、最上級のおもてなしを実感。そこから都内のホテルでサービススタッフとして従事。現在は埼玉県内のホテルで、若手スタッフを束ねながら、チームでの接客に従事している。
【サービスの仕事】
「私の時代は、カレーライスでも取り分けていました。温かいお皿にご飯を盛って、ルーをかける。当たり前だった取り分けの技術を見せる場は少なくなっていますが、研修では今でもアメリカンスタイルの指導をしています。立席のオードブルなどで、大皿からの料理を一皿に盛り付けさせる練習もさせています。綺麗に見せるには、少しだけを盛ること。ベビーリーフなどを添えて食べたくなるような取り分けをさせています。」 「食事を出すタイミングも重要。温かいものを冷めないうちに食べてもらえるよう、顧客への声掛けを大切にしています。ゲストが離席していたら、料理は絶対に出さない、下げない。食事が進んでいなければ、『こちらはまだ召し上がりますか』などと話しかけていく。アルバイトスタッフには顧客の情報を自身でキャッチしに行くように指導しています。」
【ホスピタリティの教え方】
「ホスピタリティを身に付けさせるために、自分事になって考えてもらいます。『もし、ファミリーレストランで店員を呼んだにも関わらず来なかったらどうですか』と、顧客の立場になってもらう。そう考えると、ゲストには絶対に手は挙げさせないことも重要です。先回りしてグラスに空きがないかを確認し、次のドリンクは何にしますかと声をかける。これだけでも満足度は違ってきます。」 「最上級のおもてなしを要求される場所がホテルです。現在の職場は学生が9割。アルバイトを志望する高校生や大学生の中には、『ホテルで働く』ことのイメージが薄い人もいます。もちろん結婚式への列席経験も少ない。ホテルを理解させるために、採用したアルバイトスタッフには必ず、チャペル、神殿、バンケットはもちろん、館内のトイレの位置、厨房など、施設やその裏側を見せています。『ここは2人が愛を誓い合う場所、その後バンケットに親しい友人を呼んで、一生に一度のパーティを開く』など、顧客の目線をイメージさせることで、最高のサービスをするという意識を芽生えさせています。」
【キャプテンとしてフォローする】
「例えば水をこぼしてしまったり、服を汚してしまうようなミス。未然に防ぐのがベストですが、やはり人間ですので起こり得ることです。若いスタッフの場合は、ミスに落ち込んでしまうこともあるでしょう。再び顧客から注意されてしまうのではないかと心配になり、その後の声掛けを止めてしまいます。『ミスをしてしまったけれど、今からがチャンス。ちゃんと見ているから、一緒にゲストを楽しませよう』と、声をかけることが私の役目です。」 「ミスを防ぐにはチーム全員でカバーすることも大切です。一番起こしてはいけないのは、アレルギー対応。例えば、アレルギーのあるゲストの食事は、間違いがないように先に出す。注意すべきことは打合せを密に行い、厨房、ランナーとも共有しています。」
【サービスマンとしての心構え】
「サービスマンは人から見られる職業です。例えば結婚式では、片足立ちや腕組みさえもクレームに繋がると言い聞かせています。アルバイトスタッフであっても、ヘアスタイル、爪の手入れなどはしっかりと行うように。私自身も外見を気にしているので、いつまでも若々しい気持ちでいられますね。(笑)」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

