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連載8〔Yumi Katsura千里眼〕《特別Talkセッション》【婚活から結婚式へ】推進(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

連載8〔Yumi Katsura千里眼〕《特別Talkセッション》【婚活から結婚式へ】推進(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

 ユミカツラインターナショナル(東京都港区)の桂由美氏による連載の第8回は、婚活をテーマにした特別対談。年々減少している婚姻件数に対し、常日頃からブライダル業界の第一人者として危機感を抱いているが、その未婚化対策の上で大きな役割を担っているのが婚活最大手のIBJ(東京都新宿区)だ。同社の中本哲宏副社長は、ブライダル情報誌の発行、式場送客カウンターを運営するIBJウエディングの社長も務めている。今後はいかに婚活と結婚式を融合できるかが求められており、その可能性を語り合った。

桂「1970年代には110万組あった婚姻件数が、どんどん減少していることに危機感を感じています。私はこれまで生涯をブライダルに捧げてきたわけですが、結婚する人が減り結婚式もどんどん少なくなってしまえば、何のためにやってきたのかと。最近では国も、結婚する人たちに補助金を出す、子育て支援などを制度化して未婚化対策を進めていますが、私達民間ではどんなことができるか。その一環として14年前から実施しているのが、プロポーズへの取り組みです。毎年6 月の第一日曜日をプロポーズの日として制定し、プロポーズの言葉コンテストも実施しています。最近では毎年9000点以上の応募が来ます。最初は男性からの言葉が多かったのですが、現在は女性によるプロポーズが40%を超えています。非常に興味深い傾向でもあります。」

中本「当社でも成婚に至るまでのサポートの一環として、プロポーズまでを対応しています。プロポーズの時にはキチンとリングを渡すことも提案しており、ひと月に100組以上が購入しています。花束を渡して言葉で結婚してくださいというだけでなく、きちんとダイヤのリングもプレゼントしましょうと。昔のイメージが戻りつつあるのかもしれません。」

桂「現在のコロナ禍によって、実は婚姻数が増えるのではと考えています。これは世界中のデータでも出ていますが、戦争や災害などの非常事態が落ち着いた後には、婚姻数が増えるという傾向があります。その点、今年、来年は期待しています。」

中本「2011年の東日本大震災の時もそうだったのですが、社会不安が起こると特に女性がパートナー探しをする傾向が高まります。実際当社に関しても、最近は女性からの問い合わせが増えています。年齢も20歳代の人が目立っています。」

桂「婚姻数増加と共に、もう一つはこうした時期に結婚した人には離婚が少ない。社会不安の中であっても、固い決意で結婚するだけに、2人の絆はそれだけ強くなります。ドレスを求めてくる花嫁にも、そのことを伝えています。最近は暗い話が多いですから、少しでも前向きに明るくとらえてほしいとの思いです。ところで、IBJはコロナの影響はどうだったのですか。」

中本「緊急事態宣言が発令された4、5月に関してはさすがに影響もあり、平常月に対してお見合いが6割程度にまで落ちました。ただ6月にはコロナの影響が薄らいだこともあり、9割程度にまで戻っています。残りの一割部分はもう少し時間もかかるかとは思いますが、コロナが落ち着いた後にはグッと上がってくると考えています。婚活パーティも4、5月は完全にストップ。緊急事態宣言後に、2人の間にアクリル板を設置し、消毒、換気を徹底しながら人数を絞って順次再開しています。婚活パーティの参加者も以前の8割ぐらいに戻ってきています。恋人探しであれば今慌てなくてもという考えもあるのでしょうが、結婚相手探しは真剣度も高まっていますね。」

 

桂「それは、ブライダル業界から見れば非常にうらやましい限りですね。実は私も婚活事業を考えていました。ユミカツラブライダルハウスには、衣裳を選んだ後に相談できる場所としてカフェがあります。その店長から、婚活をやりましょうと提案をされていました。彼女の知り合いだけでも、結婚したい人を集めることができますので。ところが、コロナの影響で一旦その話は延期となってしまいましたが。ちなみにIBJが生み出している婚姻数は年に何件くらいあるのですか。また成婚率はどの程度になるのですか。」
中本「結婚の報告があるサービスだけで、8000組を超えています。今年の5月に、イオングループのツヴァイも仲間に加わったことで、今後はその数もさらに増えることが確実です。成婚率に関しては提供するサービスによって変わりますが、平均的に2割から3割。婚活で何が大事かというと、お付き合いが始まって良かったではなく、交際が始まった後にもきちんとデートをしているのか、ちゃんと連絡を取っているのかなどを確認しながらこまめにサポートしていくこと。プロポーズのところまでをしっかりとスケジュールを切って進んでいこうとサポートしていくのがいい仲人であり、そうした人は7 割を超えます。」
桂「婚活は、国の未婚少子化という深刻な問題に対応する事業でもあります。政治行政がなかなか打開策も出せていませんが、その点をどのように考えていますか。自治体主導の婚活事業なども見られますが。」
中本「以前と違って、未婚化対策の予算の使い方が自治体も分からなくなってきている状況かと。最初は出会いイベントなどを、県や市が開催していました。男女が集まり出会いがあれば、そこから結婚カップルが生まれるのではないかと。ところがそれだけだと、なかなかカップルが生まれないと分かってきています。しかも毎年毎年担当者が変わり、安定開催も出来ない。何をやろうかと自治体も迷っている状態ですね。」
桂「政府も現在、三原じゅん子さんが会長で婚活・ブライダル振興議員連盟を組織し、婚活に力を入れています。2019年度は少しだけ(59万8965組で前年より1万2484組増)婚姻数がアップしましたが…。」
中本「政府が出している、少子化社会対策大綱にも、婚活を推進すべきとはっきり明記されています。先日も内閣府から電話でインタビューをされました。IBJとして、どのように地方の婚活を支えるかという内容です。大都市圏は婚活事業者も数多くいて、ユーザーもたくさんいるため、意思があればすぐにでも婚活を始められます。一方で地方は圧倒的に事業者が少なく、サービスも選べないわけです。地方で婚活を広めていくために、当社は地方銀行に婚活支援を一緒にやろうと声をかけ、現在8つの銀行と提携しています。銀行が県で婚活を営む事業者を増やし、婚活ユーザーを紹介していくという仕組みです。こうした動きに、内閣府も関心を持っているようです。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、夏季特大号)