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連載8〔今こそ!!ホテルウエディング〕プランにオリジナルのプラス1を加えて差別化【ADLIVE マーケティング部 部長 中野絢氏】
ホテルの強みを活かしたいということで、最近増えているのが2 泊3 日のウエディングプラン。宿泊とのコラボにより、ホテルならではのゆっくりと滞在できる結婚式です。またコロナを経て、ラグジュアリープランの打ち出しも増えました。昨今の課題としてパーティーの規模が小さくなっているため、件数をこなしてもなかなか売上は高まらない。その底上げのために、高単価層を狙ったパッケージとして注目されています。
ただ、こうしたプランはどこのホテルでも考えること。マーケットにおいて、他がやる前にいかに先手を取れるかは重要になります。さらに、先手を取れたとしても、競合ホテルも同じようなものを追随してきます。そこで大切になるのが差別化。いかに細かいところで差別化できるかがポイントとなり、そのためにホテルで大切にしていることの棚卸し作業は必須です。
単純な2 泊3 日プランはどこでも同じですから、自社ならではのプラスアルファを組み込んでいく。例えば、広大なガーデンのあるホテルに対して、朝のヨガ体験を組み合わせる提案をしました。他では着目しない朝を有意義に過ごしてもらうために、ガーデンのある強みを活かして体験を提供するという仕掛けです。
また、家族と一緒に宿泊できる、スイートルームの提供も一つのアイデア。これは友達と一緒に過ごす、バチェラー、バチェロレッテパーティーの要素を組み込むことも可能です。ある程度の人数で宿泊のできる、スイートルームを持っているホテルならではの企画となります。
ラグジュアリープランについても、具体的な差別化によってプロダクトを作っていかなければなりません。例えばあるホテルでは、香りを新郎新婦と一緒に作ってそれを引出物にするという商品企画を同時に進めました。香りは後にも印象が残るため、体験のプロセスで新郎新婦と式場の距離感を近づけます。
また、意外に見過ごしがちなのは挙式です。専門式場に比べてオーソドックスなスタイルも多いのですが、そこで館内のみならず施設全体を見渡して、森の中にある宿り木に着目。そのホテルだけにしか出来ない、宿り木を使ったセレモニーを作っていきました。単純にプランを作るだけでなく、そこだけのオリジナル、季節感といったプラス1を加えていきます。
撮影ディレクションでホテルに訪問する際、ロケハンで館内を回るだけでもそのホテルならではの強みをいくつも発見します。他にはない魅力を提案して引き出しを作ってもらい、その上でマーケット状況、競合を念頭に撮影を進めていきます。
こうした自社の強みの整理は、第三者目線が非常に大切。自分たちで強みを整理しようとすると、3 Cや4 P、クラスタといった、机上のマーケティングに偏りがち。机上ではなく他施設も見てきた第三者目線で提案してもらい、その整理を進めていけば、強みが浮き出て自然と差別化に繋がっていきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)

