LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

連載6:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》ビッグデータが描くブライダル業の未来【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

連載6:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》ビッグデータが描くブライダル業の未来【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

本連載も最終回となりました。今回は、AIが創出する「ビッグデータ」と、AIエージェントの拓く未来について探っていきます。
2024年に主要なテック企業が次々と発表した大規模言語モデルの進化を背景に、2025年は「AIエージェント元年」になると言われています。AIエージェントとは、ユーザーから指示された目標を自律的に判断し、複数のタスクをこなすプログラムのこと。人間の同僚のように働く存在で、今後、様々な業界で導入は進むと予測されています。AIエージェントの本格的導入で膨大な量のデータが集まり、顧客の潜在的なニーズや、業界のトレンドを示す「ビッグデータ」となります。しかし、このビッグデータを活用するために絶対的に必要なのは「質の高いデータ」。例えば、音声認識の正解率の低いまま文字起こしされたデータでは、間違ったアウトプットになります。
AIエージェントが本格的に活用される時代は、ブライダルにも確実に訪れるでしょう。ただ、結婚式という高価格な商品を扱う性質上、AI単独でプランニングを行うような未来は、現実的ではありません。AIはあくまで「人」の介在を前提としたサポート役を担うべきで、商談や打合せの情報を自動で収集・分析し、プランナーが顧客への提案や接客に集中できるようサポートします。
AIエージェントは、個々のプランナーの課題を分析、改善点をアドバイスし、顧客満足度向上につながる提案を導きます。またChatGPTなどの一般的な大規模言語モデルには、自社の独自ノウハウは含まれていません。もし含まれているとしたら、それは重大な情報漏洩です。だからこそ、日々の商談や打合せ情報をデータとして、今から質の高い形で自社に蓄積しておくことは不可欠です。
AIエージェントは、人材不足を補い、働く人々のスキルを拡張し、業務の質を高める存在です。そのためには、自社の貴重なノウハウという「資産」を、質の高いデータとして今から収集・蓄積しておかなければなりません。AIと人が手を取り合い、業界の新たな未来を共に築いていく。それが、本連載を通して最も伝えたいメッセージです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月21日号)