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キーマンに聞く

連載3≪ヒト売り時代のセールス講座≫デザインばかりでなくケーキの工程も語る必要【VIVACE st 代表 衣川 雅代氏】
今回は、パティシエをいかにPRしていくかです。
ケーキ・デザートの外注、内製かによって異なりますが、特に内製化している会場は、その強みを自覚しておくことは大切です。ケーキのデザインといった完成品云々だけでなく、技術を持ったスタッフが出来たてを作ること自体、強力なPR材料になります。ちなみに外注の場合でも、クオリティにフォーカスすることは可能です。
前回の料理の話題で、ひと皿ができるまでをいかに語っていくかを紹介しました。パティシエをPRしていく上では、例えば1 台のウエディングケーキができるまでを語っていきます。どれぐらいの時間、工数をかけているのか。そこに必要な技術は何か。プランナーは、どうしてもデザインやトレンドといった完成品視点で話してしまいますが、それ以上に技術力の強みこそ語っていくべきです。特に新婦はスイーツ好きな人も多いため、効果的です。
そうした工程をキッチン見学で披露すればさらに効果は高まるものの、なかなか難しい事情もあります。それならばタイムラプスのような形で動画を撮影しておき、説明しながら見てもらうのも一つの方法。プロの手がこれだけかかっていることを理解してもらえれば、付加価値になっていきます。
実際にパティシエに聞いてみると、例えば季節に応じて塩加減も含めて甘さの調節をしている、ガーデンでのデザートビュッフェであれば、温度で溶けないように工夫もしています。いわば見えない努力が数多くあり、それは強みでもあります。特に新規ではこうした部分を語っておかないと、デザートビュッフェのプラスオプションで、さっきは1 人1000円の見積もりだったけれど、この会場は1200円で高いというイメージだけを与えてしまいます。
特にホテルや大型施設など、専用の調理場を持っている場合には、プランナーも積極的に見学に行き、話しを聞くことは大切です。こうした施設の場合、スイーツを外販しているケースもあり、それだけのクオリティ・信頼感を持っていますから、そこをしっかりと伝えていけるように。
パティシエの話を聞いてみると、卵、生クリーム、フルーツなど素材へのこだわりも聞けます。ウエディングの場合にはイチゴが定番であるのに対し、以前勤めていたレストランでは、秋のケーキとして栗や別のフルーツを使っていました。パティシエからは、「一年中イチゴ自体は入っても、やはり旬のものは箱で到着したときから最高の香りがする」と説明され、実際にその違いもキッチンで体験させてもらいました。そうしたこだわり、自らの体験を言い換えて伝えていくのも、プランナーの役割です。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月1日号)

