LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

連載24《3分で分かる!ブライダルのDX成功事例》生成AIの力でドキュメント化を容易に 見積ではなく価値ある『提案書』の作成【TAIAN 取締役 COO 米倉元気氏】
音声データをAIで要約
皆さんは日々の生活において、どれくらい生成AIを活用していますか?また、仕事の面ではどうでしょうか。ChatGPTやGeminiを筆頭に、変化の激しいAI技術。今号は日々の業務における、生成AIの活用術を改めて考えてみたいと思います。
大手の式場運営会社を中心に衣裳などの内製化は一部進んでいますが、全てを自社のみでカバーするケースは、現時点ではまだ少ないはずです。複数の企業とタッグを組んで結婚式をプロデュースするからこそ、式場とパートナー企業間における双方向の情報共有は欠かせません。そして、その情報をシェアするには一定の業務と時間を要するわけです。
式場とパートナー間における情報伝達のやり方は大きく2つ。1つは対面ないしオンラインでの打合せ。もう1つは指示書などのドキュメントを用意し、情報をシェアする方法です。実際に式場関係者から課題をヒアリングしたところ、カップルから吸い上げた情報やリクエストを言語化し、ドキュメントを作る・書くというこの作業に、一定の時間を要している印象を受けました。
当社が展開するAll in One婚礼宴会システム『Oiwaii(オイワイー)』を例に出して考えてみましょう。システム内のフォーマットに必要情報を入力すると、入力完了と同時にパートナー企業に情報が送られるような仕組みです。要するに、情報伝達の部分をDXしているイメージですね。
当社システムを一例として出しましたが、仮にこうした基幹システムが入っていない場合はどうか。ChatGPTなど無料で使える生成AIも多く存在しますから、それらの力をうまく借りることで作業の効率化は図れるはずです。例えば、カップルとの打合せを録音、オンラインであれば録画して、そのデータをChatGPTやGeminiに投げてドキュメント用に要約してもらう。これなら無料でできますし、メモ書きのようなものでも、読み込ませたらサマリーにしてくれます。ドキュメント作成は生成AIの得意分野ですから、この力を借りない手はありません。
では、プランナーと新郎新婦とのやりとりにおけるAI活用はどうでしょうか。新規見学時はもちろん、その後の打合せでも、度々登場するのが見積です。改めて考えてみると、見積はあくまでも数字が羅列された“モノ”でしかないと思います。特に新規見学の際は値引きで見積にインパクトを持たせようとするケースもあるかもしれませんが、それはあくまで受注するための事業者都合の話。見積の値引きばかりに注力すると、結果として価格競争になってしまいますし、本来カップルが求めているのは、「ここで結婚式を挙げたらどんなことができるのか」の提案です。
見積と一緒に叶えられることなどを記載した提案書を準備できたら、それは受注においてもプラスの効果を発揮するはずです。結婚式のプランニングという本来の提供価値で合意を得られるかどうかが、何より重要だと感じます。この提案書を“ゼロイチ”で都度作れればベストかもしれませんが、時間上そうはいかないケースも多いはず。だからこそ、AIの力を借りることがカギになります。完成した提案書はきちんとチェックし、良いものになるように更に磨きをかけられれば、それは何よりも価値のある提案書になるわけです。
生成AIを使うといった新しいアクションは、一歩を踏み出すのに躊躇してしまうかもしれません。これまでの業務を大きく変えるキッカケになるものだからこそ、まずは小さく、一部の仕事から任せてみることをオススメします。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月1・11日合併号)

