LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

連載24《当日施行力を向上させる サービスのレベルUP》100%の準備のためにはルール化が必要【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】
宴会サービスの現場では、コロナ以降、それまで当たり前だったことが失われしまっています。コロナ禍に宴会・結婚式も激減し、多くのベテランスタッフが退職したため、それまで受け継がれてきた習慣は分断されました。さらにベテランスタッフが戻ってこなければ、今でも失われたままの状態になっています。だからこそキチンとルール化して、若い人に教え込んでいかなければなりません。
特に準備段階は重要で、サービススタッフは全てのお皿、グラス、シルバーを一つひとつ確認。熟練の洗い場スタッフも少なくなったからこそ、完璧な状態であるかどうかを現場で最終的にチェックしなければなりません。
クロスに関しても、ブラッシングやアイロンで汚れ、折り目を取るのは現場サービスの仕事です。その習慣も失われ、シワの目立つクロスが普通に貼られていたりします。ベテランであれば気づくこともそのまま放置されていて、いつの間にかその状態で良しとなっています。
会場を作った後に、部屋の状態をチェックするのも大切な役割の一つ。絨毯のシミを見つけた場合には、機械を使ってすぐに対処しなければなりません。また特に2 件目以降の結婚式では、前のゴミが落ちていないか、入念にチェックし拾っていきます。これもミーティング後の開演10分前に、「もう1 回確認しよう」という声かけをルール化しておけば、全員にその意識は浸透していきます。
これまで当たり前だった、現場でのチェックはまだまだあります、窓ガラスに指紋がついていないか。椅子のガタつきを確認し、ネジの緩みをその場で調整するのも大切な役割です。一流のホテルでは、1 件目の料理の匂いが会場に充満していないかどうかもチェックしていて、その場合はオゾン脱臭機などを使って除去しています。
清掃やメンテナンスに関して、外部業者、専門スタッフに委託しているケースもあります。とはいえ最終的にチェックするのは現場サービススタッフの役割であり、何か問題があればその場で改善しなければなりません。そうした意識はサービススタッフ全員に必要で、それがクオリティに繋がります。顧客を入れる前のチェック方法、会場について万全かどうかを見極める基準については、支配人がリーダーシップを取り、ルール化していきます。
皿、シルバー、席次表、メニューが正しく置かれている。装飾にミスが無いかというのは、ごく当たり前のこと。その先にある細かい部分へのこだわりこそ、本当のクオリティだと言えます。面倒だからと妥協してはならず、一つひとつの宴席の準備に100%を追い求めていきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

