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キーマンに聞く

連載23《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》ヒアリングで2人に考えさせるステップ【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

連載23《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》ヒアリングで2人に考えさせるステップ【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

 新卒入社したプランナーが、この夏に新規接客デビューするという会場も多いかと思います。クライアント先でも耳にする、多くの新人が共通して抱えている悩みは、「ヒアリングがうまくいかない」という点です。
 事前のロープレでは先輩や上司がチェックポイントに沿って確認するため、質問すべき項目を網羅できても、実際の現場接客は異なります。リアルな接客では、いかに自然な会話の流れの中で必要な情報を引き出せるか。もっとも新人プランナーは雑談力が弱く、会話も尋問のようになってしまう傾向です。この課題に対応するためには、「雑談を交えた自然なヒアリング力」を身につけることが不可欠であると同時に、顧客の本質的なニーズを的確に掴むことを最終目的として、提案に結びつけなければなりません。
 では本質的なニーズを、どのように引き出していくのか。本質を引き出すための理論として、5ステップに沿って進めていきます。単なる質問の羅列ではなく、自然な会話の流れの中で顧客の価値観や理想像を引き出すためのプロセスとなっています。
①理由(なぜ)
 まず「なぜ結婚式を挙げようと思ったのですか?」、「なぜ料理が一番大事なのですか?」という質問によって、結婚式の存在意義を新郎新婦に考えてもらい、再認識させていきます。2人の持っている表面的な要望ではなく、“根っこの動機”を探っていきます。
②きっかけ(どうしてそう思ったか)
 「そう思うようになったきっかけはありますか?」という問いかけです。例えば「料理が一番」と考えている2人に対して、そのキッカケは親の希望なのか、友人の影響なのか、それとも憧れ、過去の体験によるのか。内的・外的要因を探ることで、その後のヒアリングの方向性も調整できます。
③過去の体験
 理由、きっかけに対して、「印象に残っている結婚式はありますか?」と尋ねます。参加経験を聞くことによって、記憶を辿ってもらい価値観を引き出していき、「何が好き/苦手か」という比較軸を明確にします。
④印象(感情の掘り下げ)
 過去の体験に対して、「そのときどんな気持ちになりましたか?」と深掘りします。体験に紐づく感情を掘り下げることにより、2人の重視する“感情のツボ”を把握できます。
⑤未来(理想像)
 結婚式を考えさせた、思い出させた上で、気づかせていくアプローチになります。過去の体験などから、「ご自身の結婚式では、どんな雰囲気を大切にしたいですか?」と質問。顧客自身の言葉で理想を語らせることによって、本質的なニーズを言語化できます。
 次回は、5つのステップで本質を引き出していった後に、ゴールとして想定される本質的ニーズをあらかじめ決めておく必要性を紹介します。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月1日号)