LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

連載22《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》共感を生み出すエピソードトークの構成 【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

連載22《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》共感を生み出すエピソードトークの構成 【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

 最近の来館は、急に増えたかと思えば、ぱったりと止まることもあり、そうなると接客クオリティの維持は難しくなります。そこで大切になるのは、ストーリーを強調した売り方で共感を得ていく方法。では、自社の強みをどうストーリーとして伝えていくか。ストーリーとして伝えるためには、エピソードトークを構成していかなければなりません。その構成に必要な考え方として、【PASONA】の法則を踏まえると効果的です。
P:Problem(問題提起)
 例えば「ゲストの記憶に残るおもてなしをしたい」という希望があったとします。それに対し、「形式的な料理や演出では、ゲストの心に残るかどうか、反応はどうか不安ですよね」という、問題提起を2人にします。
A:Agitation(問題の深掘り)
 問題に対し、より具体的に深掘りしていくのが次のステップ。「どんな料理だったのか覚えてないという感想を耳にすることもあります。せっかくの結婚式で印象に残らないと言われたら悲しいですよね」と語り、だからこそ自分たちらしさや想いを込めたおもてなしが大切だと深掘りします。
SO:Solution(解決策)
 続いて過去の事例に基づき、どうすれば問題は解決するのかを説明します。ここで大切なのは、実際にあった結婚式、新郎新婦の話をしていくこと。出来ない内容を語っても意味はなく、これまでの事例をその背景と一緒に語ることで、新郎新婦はそれを参考に「自分だったらこうしたい」といった気持ちになります。いわば【自分ごと化】され、共感に繋がっていきます。実際の写真があれば、それを見せることでイメージも付きやすくなります。
N:Narrow(限定性)
 この問題を解決できるのは、自分たちの会場だからこそといった限定性を訴求します。例えばフルオーダーのコースを採用している当社の会場では、それを限定性として強調すると共に、出来るだけ早く準備を始めましょうという提案に入っていきます。
A:Action(行動喚起)
 前記のプロセスを経て、一緒に作りましょう、手伝わせてくださいと呼びかけます。最後に行動喚起をさせる言葉で締めくくります。

 当社の運営している会場では、一日一組貸し切りやフルオーダーメニューが限定性の部分に入ってくるため、問題提起の段階からそれを意識したエピソードトークを構成しています。仮に特別な商品を持っていなくても、自社の強みを活かすことは可能。大聖堂型の荘厳なチャペルでも、大型スクリーンのプロジェクションマッピングでも、エピソードトークとして展開すれば、価値を訴求し共感は生まれます。価値を訴求していなければ、結果として「どこも良いから、それならば一番安いところで」といった価格競争に陥り、即決も難しくなります。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月1・11日合併号)