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キーマンに聞く

連載2(後編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》動画を顧客と繋がるツールに(ゲスト:アンジェ21 代表取締役 野村広子氏)

連載2(後編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》動画を顧客と繋がるツールに(ゲスト:アンジェ21 代表取締役 野村広子氏)

 テイクアンドギヴ・ニーズ(東京都品川区)岩瀬賢治社長の【ブライダル経営者サロン】。島根県出雲市でアンジェグレースガーデンを運営する野村広子社長をゲストに迎え、前号に引き続いての後編を紹介。

前編ではゼクシィに頼らない集客手法、自社集客の重要性などを語りあったが、今回は動画コンテンツの今後の可能性などを中心に、各店舗におけるエリアマーケティングの考え方がテーマ。多店舗展開するT&Gの仕組みにも言及している。

 

ブランディングとの整合性

――自社集客という視点から、SNSの反応をどのように分析していますか。
岩瀬「インスタやフェイスブック(FB)に関して、TRUNKBY SHOTO GALLERYでは、4万のフォロワーを獲得しています。従業員1人のアカウントで、2万人のフォロワーを抱えているというケースも。それでも、情報誌の広告を打っているのが現実です(笑)。とはいえ、そうした店舗は広告費が少ないという傾向もあります。つまり、広告費を削減しても、なんとかなる部分があり、集客効果を感じます。TRUNK BY SHOTO GALLERYに関しては、天井なども含め全てを作りかえるスタイルのため、1日1組限定の受注です。店自体のフォロワーも多い以外に、働くプランナーやデザイナーを始め、小道具を作るスタッフも数多くのフォロワーを抱えていることで、広告を打たなくても集客できるという恩恵は感じています。1日1組ということは、単純計算で100件の施行になるため、月に10件の契約、そこから計算すれば20~25件の集客でOKという認識です。一方、青山迎賓館(対談会場)は200件を施行しており、そのためには月に50~60件の集客が必要となります。つまり、店舗に特化して見ると、SNSからの自社集客が成功している事例も出ていますが、直接的に会社全体の大きな集客力になっているかを考えると、それほど効果を感じていないのが現状ですね。現在の自社集客20~25%を、どういう風にして相関させていくのかはT&Gにとって大きなテーマと言えます。」

野村「情報媒体から自社集客に大胆に戦略を切り替えていくのは、やはり規模的にもなかなか難しいのかもしれませんね。」岩瀬「極端な話、私が和歌山に半年間住んで、和歌山だけの店舗を見るとなれば、違う方法が見つかる可能性もあります。ただ、会社全体のブランディングがもちろんあるわけです。こうした点が、もしかしたら何かの邪魔になっているのかもしれません。例えば外国人モデルを起用した宣材写真の撮影。エリアによっては日本人カップルを起用した方がいいのではと思うケースもありますが、実際には東京を中心に制作しているためモデルには外国人を起用しようとなります。大切なことは各店舗における細かなことの積み上げをキチンとしていくことであり、それが出来れば集客に関しても違う手法が見つかるのかもしれないですね。」

 

次世代へアドバンテージ

野村「当社の集客のカギは、何と言ってもYouTubeです。動画をアップすることで、SEO対策にもなり、表示順位が上にいくことは重要ですから。また、今の若い人はYouTubeで検索する傾向がどんどん高まっていると感じています。」岩瀬「私の息子もそうです。」

野村「検索エンジンよりもYouTubeを好む世代が結婚適齢期を迎えた時に、今やっていることがより効果を高めていくと考えています。実際、出雲市内の他の式場でもYouTubeの公式チャンネルを持っているケースもありますが、アップされている動画は数本といった程度。10本程上げているホテルでも、内容はフェアのメイキングといった感じです。実物の新郎新婦が出てこなければリアルさに欠け、実際のカップルが見たいものになっていないと感じています。つまり多くの会場では、まだまだYouTubeをそこまで重視していないということですし、だからこそ今から自分たちが注力していけば、将来的に大きなアドバンテージを持てるはずです。投稿に関しても、やればやるだけノウハウもたまりますから。当社のバンケット内には階段を設けていますが、そこを案内するとYouTubeで見たと言ってくれる新郎新婦も確実に増えています。同級生が動画に出ていたと話題にもなりますし、会話のきっかけとしても大きな効果があります。」

岩瀬「確かに、YouTubeを活用した動画投稿は、結婚式のイメージを醸成しやすいはず。今後は動画が集客のカギになるのは間違いないとは分かってはいるのですが、現状T&Gはそこまで動画を集客ツールにできていないのも事実。ただ、この春の緊急事態宣言発令の期間中は、ウエディングに関するインスタライブや、一部動画を配信しました。また8月に入ってから、結婚式の打合せに関して前もってやっておかなければならないことの説明や、結婚の基礎知識の動画などを作って発信。つまり、動画を顧客と繋がれるコミュニケーションツールの1つにしていきたいとの思いです。プランナーの説明の“負荷”を動画の活用によってできるだけカットし、その分を創造力、クリエイティブ部分に充てていきたいとは考えています。」

野村「私もそうした使い方で、動画はすごく便利だと感じています。プロフィール映像を依頼したカップルに、その人にしか見られないYouTubeの限定アカウントのリンクを渡して、家で確認してもらえるといった仕組みも構築しています。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月11日号)