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キーマンに聞く

連載2《今こそ基本に立ち返る 地方施設のプッシュ型集客》集客減少の早まりで自社の認識も変化【ティール株式会社 代表取締役 工藤 慎也氏】
●これまでと「何かが違う」状況
今回は地方の現状及び課題を敷衍し、地方集客の理解を深めていきます。
まず総論として、ゼクシィの集計している2024年1 月~ 9 月のマーケット総来館をエリアごとに見ていくと、首都圏より地方は10%低く、さらに流出エリアは20%低い状態です。
さらに2024年に入って集客減少のスピードは早まっており、体感的にも「これまでと何かが違う」と感じている地方の事業者は多いのではないでしょうか。それは「いくら頑張っても欲しい目標に到達しないのではないかという状況認識」が、事業者側にはっきり生まれたことです。「これまでと何かが違う」のは市場環境の激変だけではなく、環境を認識する自社の認識が変わったことなのです。
●市場縮小をもたらしている要因
戦争・紛争、物価高騰はもちろん、婚姻届出組数、コロナ禍による列席経験の減少。ゼクシィリニューアルによるメディアパワー・営業組織力のダウン、既存出稿屋号の撤退及び本誌出稿量のダウンによる流出入の加速。フォト婚の増大による披露宴層の減少、プレゼント婚による市場破壊、WEB広告増によるポータルサイト集客の減少など。もはや市場は戻らないうえにこれからも縮小し、これまでの方法だけでは目標に到達しない状況が生まれているということを直視すべきです。競合の倒産、撤退による残存者利益を超えた事態です。この状況のなか地方では「諦めている会場」、「焦りの中で目の前の打ち手を乱発する会場」、「中長期を見据え第二・第三の矢を用意している会場」など勝ち組・負け組以前に意欲格差・マーケティング格差とでも呼ぶべき状況が出てきました。
目標に到達しないほど顧客が減少した地方では、ゼクシィなどの既存の集客手法に加え潜在層にアプローチするプッシュ型集客を行うべきというのが私の考えです。そのためにはリソースの確保が必要であり、第一回目でもお伝えしたように「量」というより「活用方法」に目を向けていきます。
プッシュ型集客とは会場から能動的・強制的に顧客にアプローチすることであり、ユーザーは意思に関係なく受動的に情報を受け取ります。ユーザー自ら情報を取りに行くゼクシィnetや検索広告などと違い、TVCM、折込チラシ、訪問(紹介)営業、ディスプレイ広告などが該当します。
婚礼意欲が減退しているからこそ、婚礼に「強制的に」気づいてもらうことは重要であり、各コミュニティからの紹介、なし婚層の掘りおこし、狭域エリアからの集客等が期待できます。
次回は、プッシュ型集客とリソースの活用方法について詳しく事例を紹介していきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

