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キーマンに聞く

連載14(後編)《T&G岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロン》ホテル全体のMCも視野(ゲスト:ディライト 代表取締役社長/CEO 出口哲也氏)
テイクアンドギヴ・ニーズ(東京都品川区・以下T&G)岩瀬賢治社長のブライダル経営者サロンは、ディライト(奈良県奈良市)の出口哲也社長を迎えての後編。増加するホテルの運営受託をテーマに、どのような方針で対応し、さらに組織を作っていくのか。本社機能のリソースを提供することで遠隔でも継続的なサポートを推進するディライトに対し、T&Gは現地常駐を基本としている。そこにある両社の考え方の違いなどを紹介していく。
プランナー希望が多い
――様々な業種を展開している中で、採用活動は。
出口「基本は全体で採用していますが、やはりプランナー希望は多いですね。とは言えホテル・飲食も展開しているから、会社の考え方に同意をして共感してもらうことは大切にしています。T&Gの場合、TRUNK(HOTEL)とは別採用なのですか。」
岩瀬「サービスのマネージャークラス、営業のスタッフに関しては、T&Gのスタッフが挙手制で転籍することもありますが、採用はT R U N K(H O TEL)とは基本的には別です。異なるカルチャーを作るために別の会社にしているので、明確に分けています。評価の仕組みも違っていて、昇給降給もT&Gの半年毎に対しTRUNK(HOTEL)の場合は3 ヵ月に1 回。そのため新卒採用の現場では、両社にエントリーをしている人材を、互いに取り合うようなこともあります(笑)。ただT&Gとしても、3 年後に神戸でのホテル事業が決定したので、ウエディングに限らずホスピタリティ業界で働きたいという人を母集団にしていく視点は持っています。ホテル人材の採用については、TRUNK(HOTEL)と一緒に進められる可能性も当然出てくると思っています。」
出口「当社では今後について、とにかくホテル事業を積極的に展開していくことを表明しています。社員たちのホテル事業に対する意識も強まっており、ブライダルに関してはホテル内の案件の一つとして対応していくというスタンス。ブライダルは将来性の点で収益面が厳しくなっていくのではと感じていますし、まずはホテルでしっかりと収益を出し、その利益をブライダルの商品開発に投資していくという方針です。」
――神戸はEVOLホテルですが、このブランドはT&Gで運営していくのですか。
岩瀬「TRUNKは、コンテンツ、オペレーションに関してもどんどんユニークなものを作っていくという方針です。神戸の場合、三宮駅直結の高層ホテルで、そこまで尖った運営をしていくと、地域で評価をもらえない可能性もあるかと思います。そこでT R U N Kとは異なるEVOLブランドとして、T&Gで運営していきます。今後もそれぞれの案件に対して、どちらのブランドにするのかからスタートしていくイメージですね。」
出口「代々木のホテルは、どちらのブランドなのですか。」 岩瀬「代々木はTRUNKになります。現在展開している神宮前のホテルだけでは、デベロッパーから見た場合にこういう印象なのだなとイメージが固まってしまう可能性もあります。神宮前とはコンセプトもデザインも違ってエレガントな雰囲気であり、タイプの異なるモデルルームのような役割としても位置付けています。」
神戸のHはT&Gが運営
出口「T&Gでホテルを運営するようになった場合、これまでのようにブライダルのみでなく、ホテル全体の運営受託も可能になるかと思うのですが。」
岩瀬「EVOLホテルが出来ることで、ブライダルも含めたホテル全体のMC契約はどんどん展開していきたいと考えています。出口社長の話にもあったように、今後は大きな投資をかけていくことはなかなかできませんから、基本的にはMCが一番いいと思っています。これはあくまでも私個人としての考えなのですが、ディライトが着手した八戸プラザホテルのように、その土地に根付いている伝統あるホテルの運営受託には魅力を感じます。歴史も格もあり地域の財界、有力者に支えられている強みを持ちながら、一方ではだからこそなかなか改革を進めることが難しい。その点からも、非常にもったいないなと思います。現在は厳しい状況であっても、もう一度若い人たちが憧れるホテルにしていくようなMCは大きな意義があるかと。」
出口「八戸プラザホテルは青森という立地ですから、やはり距離もあるため、何かあった時にスグには行けませんし、スピーディに私たちの考え方などが伝わりづらいという不安はありました。また客室数は少ないのに対し、宴会場が多いことから、それだけ難しい案件でした。ある意味で地域と密接に関わっている部類のホテルですから、地域の確たる企業と関係を構築しながら応援してもらう必要もあり、当然それだけ時間もかかります。ただ八戸の場合は現地スタッフたちのマインドセットが思った以上に進み、半年間当社のスタッフが常駐した後はすぐに自走出来るようになりました。もちろん、そこまでスムーズにいくのは稀なケースだとも思っています。多くの場合、当社からアドバイスをしてもそう簡単には進まないでしょうし、軌道に乗るまでには相応の時間も労力もかかるはずです。」
岩瀬「そうした話を聞くと、運営受託によって外部の会社で業務を進めていくのはやはり難しく、かたやどれだけ社内が楽かということですよね(笑)。それでも難しいからこそ、社員の成長に繋がるわけですが。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

