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課題は婚約指輪の購入【一般社団法人日本ジュエリー協会 会長 小山藤太氏】

課題は婚約指輪の購入【一般社団法人日本ジュエリー協会 会長 小山藤太氏】

 昨年は市場売上9624億円と、2020年比で114%に上昇(矢野経済研究所調べ)し、一定程度の回復を見せたジュエリー業界。一般社団法人日本ジュエリー協会(東京都台東区)は、これまで国内のジュエリー産業の振興と、業界の発展を目的に様々な活動に取り組んできた。コロナ後のリベンジ消費に備え、現場スタッフの顧客満足度向上と、課題である婚約指輪の取得率アップが必要になる。協会として業界にどのようなアプローチをしていくのか、会長・小山藤太氏に聞いた。

オンラインで講座も展開

――資格制度を設立してから今年で25年目となりました。これまでの実績を教えてください。

小山「1997年、誤った情報を消費者に与えないための業界の資格として、ジュエリーコーディネーター資格制度を立ち上げました。資格には1 級から3 級まであり、これまで合計2 万8000人の合格者を輩出しています。更新手続きも必要になるため、そのうち現在も登録しているのは8000人。資格自体はあくまでも個人に対して認定をしているのですが、全国のジュエリー企業、ショップ、卸会社が、自社スタッフに取得を推奨することも増えています。資格に挑戦することで、自ずとジュエリーの歴史をはじめ、製造・卸し・小売りなどの仕事の知識を学ぶことにもなりますから。」

――資格を取得することによって、接客にも生かされるほか、企業内におけるインセンティブにも繋がっているようですが。

小山「ある百貨店のジュエリーコーナーでは、資格を取得したスタッフが、コーディネーターのバッジを付けて接客をしています。バッジをつけているスタッフが多ければ、それだけ知識を持っているというアピールにもなり、顧客の信頼感を高めることが出来る。その点からも、資格制度を大いに活用してもらっていると考えています。また企業によっては、資格を取得すれば給与面に反映させているケースもあります。」

――受験をする際には独学でテキストを学ぶほか、対策講座なども実施しています。

小山「希望者に対して試験対策となる授業を展開しており、現在はオンライン受講の案内をしています。コロナ前は、大阪・名古屋・九州など全国各地の会場に講師を送り込んでセミナーなどを実施していましたが、やはり1 日、2 日限りだと、休みが取りづらい、遠方まで足を運べない人が多かったのも事実です。試験自体を全国で開催することもあり、現在はオンラインに切り替え、簡単に参加できるようになっています。」

小山「もちろんオンラインで1 回講義を受けたから、合格するというものではありません(笑)。1 級合格者は2005年から昨年までで43名であり、相応の勉強が必要です。現在は消費者の知識も高まってきたことで、業界のスタッフがそれ以上に勉強しておかなければ、満足度も与えられない。だからこそ資格取得には一定のハードルが必要で、テキストも3 級4715円、2 級8906円とそれなりの料金設定にしています。」

―― 1 月には、資格制度のアンバサダーとしてタレントのアンミカさんを起用しました。業界はもちろん、一般ユーザーにもより身近に感じられるようになったかと思います。

小山「アンミカさん自身、3級合格者であることがキッカケで、依頼しました。これまで3 万人近くの合格者がいるとはいえ、一般的にはジュエリーコーディネーターの知名度はそれほど高くない。ユーザーからも信頼のできる資格として広めていきたいという想いもあり、今回協力してもらいました。」

――プリモ・ジャパンの澤野直樹社長が、今年は婚約指輪の取得率アップに注力していくと語っていました。エンゲージリングの低い購入率に対し、協会としてはどのような取り組みをしていきますか。

小山「昨年4 月、協会にブライダルに特化した委員会『ブライダルダイヤモンド分科会』を設立しました。ブライダル産業に詳しい会員企業から委員を派遣してもらい、意見や調査結果を持ち寄っています。そこで分析をしながら、具体的な施策を打ち出していく方針です。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月11日号)