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キーマンに聞く

:連続企画①:結婚式での音楽利用♬止めよう!違法行為!!【USEN(USEN-NEXT GROUP)営業本部 Wedding Market Unit部長 横山洸介氏】
新郎新婦に価値ある結婚式を提供する以上、音楽著作権の適正利用は当たり前のこと。誤魔化しによる違法な行為は、ブライダル業界全体の信用を棄損する。そこで今号から毎月、ブライダル音源利用の適正化をテーマとした連続企画をスタートする。第1回は、昨年11月にリリースしたUSEN(東京都品川区)のWEDDING MUSIC BOX。披露宴の音源を複製することなく、iPad一つあれば再生できるシステムに注目が集まっている。
オペレーションも円滑化
――【WEDDING MUSIC BOX】をリリースしてから、1年が経ちました。認知は大分広まったかと思います。
横山「サービスを知っているという話は確実に浸透しているものの、まだまだ導入に向けてはハードルがあると感じます。中には音源利用の法的な健全化を重視して、一気に推進してくれる会場も出てきていますし、それに合わせて音響事業者も積極的に導入しています。ただ、そうした会場はまだまだ少ないのも事実。何とかしなければいけないとは思っていながら、社内・社外調整に時間がかかっている印象です。」
――BGMの選曲を新郎新婦が家で簡単に出来、当日もiPadさえあれば手軽な操作で再生できるなど、手間も大幅に解消される仕組みです。
横山「そこに関しては、導入したほうがオペレーションも確実に円滑化するという認識は広まっています。課題になってくるのが、音楽著作権に対するコンプライアンス意識。会場目線としては、今の運用で対応できているという意識もあるのか、2 万5000円のコストをかけて【WEDDING MUSIC BOX】を導入するメリットを感じられないという考えもあるようです。慣れているこれまでの運用方法が、実は著作権的には問題があるということへの理解は、まだまだ低いのかもしれません。」
――CDを新郎新婦に購入してもらって、それを当日デッキでそのまま流すだけであれば、そこには著作隣接権の許諾申請も必要ありません。ただ、そうした面倒な対応を実際にしているのかどうかは疑問です。
横山「CDを入れ替えて再生するというオペレーションは、手間もかかりミスも発生しやすいわけです。物理的に何台もデッキが必要で、サビ出しなども非常に困難。つまり、適正利用をしているとは言っても、現実にはROMなどにダイビングして再生している会場も少なくありません。もちろん、著作隣接権の許諾申請をしていれば問題ありませんが、果たして全ての曲をキチンと申請して料金を支払っているかどうか。当日に再生する披露宴のBGMは平均25曲前後。その全てをISUMに申請したとすれば、単純に1 曲2000円以上で、合計5 万円以上かかります。当社ではそれをパッケージにしていて、利用料は一組あたり2 万5000円。比較してみても料金は確実に安くなるにも関わらず、2 万5000円の新たなコストがかかると躊躇する会場もあります。つまり、そもそもダビングにかかる著作隣接権を、キチンと申請許諾していないからでしょう。当社のサービスを導入した適正利用をしている会場の場合は、それ以前にかかっていた申請許諾料金からすると2 万5000円は安いと言っています。当社の利用料を安い、高いどちらに感じるかで、適正利用をしているかどうかも明らかになるのかもしれません。」
――音響事業者からは、CDで全てを対応するのは難しいから実際にはROMなどにダビングしている。ただ料金面を考慮して、バレないことを前提に全てを申請はしていないという話を残念ながら聞きます。
横山「再生プレイヤーを自宅に持っていない若い人も多い時代に、わざわざBGMに使用するCDを新郎新婦に購入してもらうこと自体が非現実的です。結果、私的利用に制限されている音楽配信から曲をダビングして持込み、USBやCD-ROMに焼いて流すなど、著作権的に大きな問題があります。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月21日号)

