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第5回《集客体制を強化する法》新入社員研修で集客知識を学ばせる【ベック ミッテ事業部 山中扇氏】

第5回《集客体制を強化する法》新入社員研修で集客知識を学ばせる【ベック ミッテ事業部 山中扇氏】

来館の経路を知らなければ独りよがりの接客になりがち

最近、新人研修の講師として呼ばれることが増えています。4 月に入社した新入社員に対する研修では、結婚式を作るためのスキル向上が主軸になっています。ただ営業職でもある以上、集客に関する知識もキチンと理解させるべきと判断する企業が増えています。

その背景として、集客の複雑化があります。ここ5 年で自社集客を目的にWEB集客を強化する会場も増え、そもそも目の前の新郎新婦はどういう経路で来館しているのか分かりにくい状態になっています。自社サイト、ポータルサイト、クチコミサイトそれぞれで、会場としてはどのような訴求をしているのか。サイトによって違いはあるのか。さらに他会場ではどのような対応をしているのか。これを全く分からないまま接客しても、独りよがりな営業になりがちで、成約率はなかなか上がりません。そこで新入社員の研修の段階から、集客の知識も学ばせようという意識は高まっています。

研修の基本的な中身については、右の囲みで紹介しています。まず、集客総論としてブライダルには入口・出口のサイトがあることを教えます。その中でどういうアピールが必要なのか。2 つの経路の特徴・役割は違うからこそ、中身について知っておかなければなりません。

最終の予約は、自社HPサイト、ポータルサイト、エージェントの3 つ。そこから入ってもらうために、どういうアプローチが必要かも大切な知識です。リスティング、HPの仕組みの内容を説明する他、ゼクシィnetの帳票の見方などもメニューに加えています。各論まで身に付けるのは難しくても、新入社員に対して基礎的な流れを教えていきます。

こうした知識を身に付けておくだけで、接客相手である新郎新婦から受ける印象も変わります。どういう経路で自会場に辿り着いていて、さらにどうやってコンバージョンして目の前に座ってもらっているのかも把握していれば、2 人の本当の姿も見えてきやすくなります。

また集客は時期、エリアの他会場の打ち出し、各エリアのマーケット状況を分析しながら進めていくのが常です。これを分からないままの状態であると、自分の会場の良さだけを話してしまうことになりがちです。

もちろん、こうした情報をヒアリングで引き出していくトレーニングも行っているでしょうが、ヒアリングはどちらかと言えば新郎新婦のバックグラウンド、またどういう結婚式を望んでいるのかといった部分を重視します。例えばヒアリングでゼクシィnetを見て来館したという新郎新婦に対して、実際に自会場、そして他会場ではどういう展開をしているのかを分かっていれば、その経路から2 人の希望をより具体的に想定しやすくなります。HPでも同様で、どうやって辿り着いているのかが分かれば、SNS情報等を重視している2 人であることも把握できます。

もう一つ、そもそも集客にいくらかかっているのかを教えることも大切。WEB施策一つに対して、何人のチームでPDCAサイクルを回しながら、いくらの広告費をかけていると。これを知らないまま接客しているスタッフの場合、リリースが早くなってしまうという傾向も見られます。目の前に座っているコンバージョンしてくれた新郎新婦に対し、同じ2時間、3 時間の接客でも、お金がいくらかかっているのかを知っていればそれだけ真剣になるのは当然のことで、会場・企業全体で集客しているという認識を持たせることはポイントになるでしょう。

 

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月1日号)