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キーマンに聞く

清掃や調理補助 人員手配に対応【デリ・アート 代表取締役社長 加藤友聡氏】

清掃や調理補助 人員手配に対応【デリ・アート 代表取締役社長 加藤友聡氏】

 限られた人員での効率的運営が必要となる状況下、館内清掃、調理補助、プランナー事務など、いわば裏方の仕事を一手に託せる企業の存在は貴重だ。挙式、音響を手掛けているデリ・アート(東京都千代田区)だが、その本当の強みは人材バンクグループのネットワークを活かして様々な業務を担う人員手配力にある。いわば、総合人材カンパニーだ。実際に各会場の人手不足の課題を解決しているその実状を、加藤友聡社長に聞いた。

課題を解決する提案力
――昨年は担当組数が減少しつつも、様々な対応を進めてきた一年だったとか。
加藤「結婚式数自体が2023年を境に、24,25年と減少傾向になっていて、当社としても担当組数はこの2年間で5%ずつ減っています。そうした中でも、当社の独自性を高める上で、チャペルの特徴などを踏まえプランナーが語れるオリジナル挙式の設計に注力してきました。ただ、会場側で挙式を単価アップして販売できるかという点では、他のアイテムが優先になるためもう少し時間もかかると見ています。こうした挙式への対応と同時に、会場の課題を解決する新たな対応も進めてきました。例えば、4バンケットのうち最も販売の難しい地下をどうにか活性化できないかという課題を持っていた会場に対しては、生演奏を入れた披露宴を提案しました。景色以上に演奏を軸にしてゲストと分かち合うためにあえて窓を作っていないというストーリーを作り、ピアノを設置し生演奏を導入。それこそジュークボックスのように、新郎新婦との思い出のある曲のリクエストをゲストから受けて即興で演奏し、ピアノの周りにみんなで集まって会話をできるようにしました。」
加藤「ピアノ演奏の場合、手紙の朗読のシーンで非常に効果も高まっています。というのも、思い出の曲をかけたいという希望があった場合でも、手紙の朗読を邪魔してはならないため、使える曲も歌の入っていないものに限られ、実際に本当に使いたかった曲を選択できないケースも出てきます。その点ではピアノ演奏ですから朗読を邪魔することもなく、リクエストを100%叶えられます。こうした生演奏を主軸にした提案が出来るようになったことで、実際にウィークポイントだった地下のバンケットが現在は一番売れている状況になっています。」
――挙式、演奏以外にも豊富な人材を手配できるサービスを、セットで提案するケースも出てきているようですね。
加藤「当社は東名阪の都市圏で司会にも対応しているため、挙式、音響、司会をワンストップで受け、プランナーの手間を解消しているケースもあります。会場側としても発注書1枚で済む。また司会打合せの際に音響スタッフも同席して、それこそ進行を決めながら曲目を入れていくといったことも可能となり、打合せも充実しています。司会に対する新郎新婦の信頼は厚いため、音響関連の単価アップにも貢献。その会場ではそれ以外に、清掃人員も手配しています。働き方改革によって会場スタッフによる清掃の時間もなかなか取れない状況であり、そこでサロンの掃除、庭の手入れなどに対応。手間の部分をサポートすることによって、プランナーが新郎新婦に集中できる環境を提供出来ていることに喜ばれています。1社1社の課題を確認しながら、細かく課題解決を図っています。」
――様々なサービスに対応できる人員を手配できるのは最大のメリットかと。
加藤「挙式についても、キリスト教・人前式だけでなく、神前式も可能。実際に大手ゲストハウスの会場では、神前式の希望もありかつ単価アップも可能ということで、チャペルを神前式仕様に組み換え、神主、和楽器の奏者も手配しています。また、新規プランナー・施行プランナーが不足している場合は、当社のスタッフを送り込んでいます。昨年には、クロークのスタッフが足りないということで、当社で担当することになった会場もあります。カメラマンやヘアメイクといった技術職以外の人員については、いつでもサポート出来る態勢があるのは強みだと言えます。」
――ホテルの仕事も増えているようですね。
加藤「まずは客室清掃。それ以外に館内のパブリック清掃にも対応しています。トイレや、エレベーターの手すり部分などを掃除する人員ですね。またスチュワードは通常の食器類の洗浄・維持管理以外に、キッチン内のダクト、排水溝の清掃もしています。キッチンについては、盛り付けなどをサポートする調理補助人員のオーダーもあります。表の仕事は各社のスタッフで担当し、裏方部分を全て任されているイメージですね。それが可能なのも、当社は900万人が登録している、人材バンクグループの一員であることは大きいです。それこそ警備員スタッフも手配できますから。」
――もともと挙式の会社というイメージも強い中で、実は様々な裏方の仕事をサポートできるというのは非常に注目かと。何しろブライダル業界も、人員不足は顕著ですから。
加藤「客室清掃はホテル独自の仕事となりますが、それ以外の業務についてはブライダルでも十分適用できると考えています。挙式、音響、司会。それ以外にも清掃、調理補助も含めたスチュワード業務。先ほど話したクローク以外に、駐車場人員、さらに大手企業からはアテンドも依頼されています。新規・施行プランナー以外に、事務処理作業を請け負うプランナー補助的な人材も手配できます。その点では、総合人材カンパニーとしての側面を、業界内で広めていきたいと考えています。会場運営の人員で少しでも困っていて相談してもらえれば、何かしらのお手伝いは出来ます。しかも司会以外は、全国対応できるのも特徴。来年には配膳にも着手していこうと計画していて、テーマとしては、人の問題で何かあったらすぐに相談してもらえる会社としてのスタンスを重視していきます。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月21日号)