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新連載《支配人が押さえるべき指標》【成約後キャンセル】少なくとも2、3ヵ月は追う【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】
今月から新たなテーマとして、支配人が押さえておくべき【指標】を紹介していきます。第1 回目のテーマは、成約後キャンセルです。
ブライダルでは成約率が重視されてきましたが、そもそもキャンセルがあれば成約率も大きく変動します。ところが成約後キャンセルと成約率を切り離して考えている会場が、まだまだ多いのも事実。
集客と成約の数字は当月で締めますが、どれだけ手残りしているのかは結果的に本番の時まで分からないという面があります。つまり追いにくいため、別の管理になってしまいがちです。
成約キャンセルのパターンは大きく分けて二つあり、一つは無理やり成約を取ったため直後にキャンセルになるもの。もう一つは何か別の理由がある場合。重視すべきは直後にキャンセルになるパターンで、セールスの問題にも繋がっており、成約率との関連で見ていく必要があります。
例えば50%の成約率の場合でも、20%のキャンセルであれば結果として成約率は40%と言えます。そうなると厳しいパターンとなり、数多くの接客、成約をしても、面倒なキャンセル手続きが発生し労働生産性面でもしんどくなっていきます。それならば、もっと少ない集客でも、しっかり成約を取ってキャンセルも少ないほうが、労働力の面で言えば半分程度で済みます。
またキャンセル率が高いと、現場も疲弊していきます。新規プランナー、打合せ担当も含めて、獲得したのに施行にならないというのは精神的な影響もあり、さらにコントロールしていく立場の支配人にとってもチームマネジメントの課題が生じてきます。
大切なのは、本番まで追いかけるのは難しいとしても、少なくとも2 、3 ヵ月はしっかりと確認していくこと。これは会社全体として、習慣化していくことが大切です。習慣になっていない場合、当月の数字だけを会社に報告するわけですが、これはあくまでも見た目の数字で、売上になるのはそこからキャンセルを差し引いたものです。会社として当月の集客・受注を計算して数ヵ月先、1 年先の売上計画を立てますが、実際に20%程度のキャンセルが発生すれば、その分の差異も生まれてくる。しかもそれが明らかになるのは、施行直前となってしまい、これは経営リスクに繋がっていきます。
もう一つはチームマネジメントの観点から、仮に60%の成約率で社内表彰されているプランナーでも、キャンセルが半分あれば全体の不満も高まっていきます。獲得して後はお任せで、キャンセルの責任が打合せ担当になるということも出てきます(それでもいいという企業もありますが)。支配人としては、そうした面も含めて、会場・個人を測る指標としてしっかりと確認していくべきです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)

