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好調な宴会稼働率 平日の少人数W受注ストップの経緯【東京會舘 常務取締役 星野昌宏氏】
前回のインタビューでは、1年半以上後の成約をターゲットにすることで、大人数・高単価の結婚式を確実に積み上げていく。そのためには、どこかのタイミングで損切も必要との考えを示した東京會舘(東京都千代田区)の星野昌宏常務取締役。第2回目の今回は、平日少人数Wをストップした経緯、宴会との好循環によるバンケット稼働率の高まりを語った。そのために大切なブッキングコントロールの対応も含めて紹介していく。(第2回)
組数よりも質にシフト
――コロナの2020年に続いて、2 回目の損切は2023年度だったとのことですが、実際に前年の結婚式施行数1171組から、1046組に減少しました。
星野「2022年度の後に色々と検証した結果、やはり組数ばかりを追い求めるとどうしても稼働を埋めることが最優先になってきます。そのためには、少人数も含めて様々な顧客を獲得しなければならず、運営上の支障も出てきました。組数を追い求めるより、単価も含め、ハードルをもう少し上げるべきではと。割引きをしなければ稼働も下がってきますが、件数については1100組いかなくていいと割り切ったのが、実は2023年度でした。結果として件数は落ちたものの、単価は20万円以上上がりました。」
――単価アップにより、利益面はそれほど大きなダメージではなかったとか。
星野「結婚式の売上は2022年度の61.7億円に対し、23年度は57.2億円。4 億円の減少の一方、利益ベースでは単価アップの影響で前年比マイナス1 億円以下に抑えられました。私自身、件数至上主義に多少縛られていたところもあったのですが、単価さえアップすれば利益はきちんと確保できますし、さらに無理して件数を追い求めれば力技も必要になってくると考え、そこは二の次だと改めて感じました。実際、2022年は忙しい状況もあって、人が疲弊しチーム全体としてなかなか落ち着かない。その教訓として、無理のある受注をすれば組織に必ずしわ寄せが来るからこそ、より先々を獲得するという考えも強くなっていきました。」
――プランナーにとっても、精神的に安定できますしね。
星野「もともと毎月4 、5 件担当しているのに、突然直近で担当が入れば、振り回されることになり、その状況ではクレームに繋がる可能性も高まります。仮に直近で埋めようと割引をして受注したとしても、1 件当たりの粗利は半分以下となり、さらに新規枠は潰れ、スタッフに負荷もかかってくる。それでも件数を追うという考えは健全ではないなと。その点、2023年度は2 回目の損切のタイミングでもありました。」
――より顧客のセグメントも絞り込んでいったわけで、少人数の平日施行を無くしました。
星野「少人数は、どうしても直近の傾向になります。当社はコロナの最中でも平均人数75名~80名を維持し、さらに人数は今後増えていくという確信もあった中で、そこに忙殺されるのは戦略として正しいとは言えません。無理のある受注はしないで、利益をキチンと出し、かつスタッフが疲弊しない形で満足度の高い結婚式1000件を大切にするという方針へと完全にシフトしました。もう一つは、宴会受注が好調で、平日の空きも無くなってきたという面は大きかったですね。最近の宴会の月間売上は、エリアNo.1を何度も取るようになってきて、まだまだ伸びる余地があります。稼働だけでなく単価も上昇し、売上は今期35億円前後の見込みで、40億円突破も視野に入れられるようになってきました。結婚式は年間で60億円前後ですから、宴会場全体で100億円の売上をベースにしていくというのが一つの考え方になります。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月21日号)

