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キーマンに聞く

参列者の『GOチケット』利用がスタート【GOアプリ事業本部 配車事業企画部部長 森川洸氏×スタイルズ 営業統括本部 執行役員 営業本部長 水谷祐二氏】

参列者の『GOチケット』利用がスタート【GOアプリ事業本部 配車事業企画部部長 森川洸氏×スタイルズ 営業統括本部 執行役員 営業本部長 水谷祐二氏】

 タクシーアプリ『GO』を展開するGO(本社:東京都港区)は先月、ブライダルDXを支援するTAIAN(東京都新宿区)が開発、提供するWeb招待状・席次表『Concept Marry』との協業を発表。デジタルタクシーチケット『GOチケット』を、Web招待状と一緒に送付できるサービスを開始したことは、10月21日号の当連載企画第1弾で紹介した通りだ。このサービスの導入施設第1号店が、スタイルズ(本社:東京都中央区)の運営するLAZOR GARDENNAGOYA(ラソール ガーデン・名古屋)。11月11日の施行から実際にお客様への提供も開始し、ブライダル業界の移動課題の解決にいち早く着手していく。GOによる当連載企画第2弾では、スタイルズ営業統括本部執行役員営業本部長・水谷祐二氏をゲストに招き、GOアプリ事業本部配車事業企画部部長の森川洸氏と、現場の移動課題や今後の可能性などを聞いた。(PR)

チケットのみ郵送の“手間”も

――ブライダル領域での移動課題解決を目指すGOですが、そもそも企画の発端は、TAIANに寄せられた、ラソール ガーデン・名古屋からの声だったそうですね。

水谷「当施設は、最寄であるJR名古屋駅から徒歩圏内に位置していますが、名古屋駅直結のホテルもあれば、駅からすぐという立地を前面に出しているゲストハウスもある中で、開業に際し、成約のネックがあるとしたらアクセス部分と考えていました。歩くことももちろん可能ですが、結婚式は年配の方や妊婦もいらっしゃいますし、ヒールを履く女性も多い。そこで、成約特典としてカップルにプレゼントしていた紙の招待状に、タクシーチケットを世帯ごと、もしくは個々のゲスト全員に同封する流れになっていました。時代の流れもあり、昨今は『家族や上司には紙の招待状、友人にはWeb招待状を送りたい』といった声が少しずつ増加傾向。一方で、招待状をWebにすると、タクシーチケットを別途郵送する“手間”がどうしても生じてしまうことから、Web招待状の本格導入に踏み切れずにいました。そんな中TAIANからWeb招待状・席次表『ConceptMarry』の案内を受け、この課題を説明したところ、『何か提案できるかもしれない』とのことでした。」

森川「その流れを受け、TAIANご担当者がお問合せフォームから当社に連絡を入れてくれたのが、ブライダル領域でのサービス展開を本格的に検討するきっかけになりました。そもそも、若い世代を中心に、紙のタクシーチケットを使ったこともなければ見たこともないという人も増えています。当社のサービスを通じ、結婚式シーンにおいて良い提案ができる可能性を感じましたね。」

水谷「当社は横浜や京都、岡山でも式場を運営していますが、同様にWeb招待状の利用割合は増加しており、全体的に約半数が紙からWebの招待状に切り替わってきた実感です。一方で、名古屋で運営する会場の場合は基本的に紙の招待状を成約特典としていたことから、Web招待状を希望するカップルは持ち込みという形になっていました。タクシーチケットをカップル自身で別途郵送となると、封筒を用意する必要が出てきますし、プランナーとしても『その場合はお手数ですが…』と“手間”を説明しなければならなかった。本来喜んでもらえるはずの成約特典の招待状とタクシーチケットだったにも関わらず、ニーズに応えられなくなってきたことに、歯痒さを感じていたのです。」

 

紙とデジタルの使い分け

――11月11日の施行から、実際にサービス利用が始まりました。ブライダル業界の中でも前例のない新しい取り組みにおいて、式場として導入第1号施設になる不安などはなかったのでしょうか。

水谷「私も含め現場プランナーも、『GO』をDLしていましたし、その便利さは実感しています。もっとも、全組全員において適用するとなると、おそらく別の課題は見えてくるのではないか、とも感じます。例えば、そもそもアプリをDLしていない年配のゲストなどもいますから、そこは今まで通り、紙の招待状にタクシーチケットを同封する流れでいいはず。当施設はカップルと担当プランナーでしっかりコミュニケーションを図っていますから、『このゲストにはGOチケットを、この方には紙で送りましょう』など、しっかりとニーズにあわせた提案が可能。そうすることで、総合的な満足度アップにも繋げられると感じています。」

森川「現在『GO』のDL数は1500万を記録し、45都道府県をカバーするなど、多くのエリアで活用いただけるものになっています。タクシーが来るのを並んで待つ方々がいるタクシー乗り場のある駅ロータリーなどでは、混乱をきたさないよう保守的にあえてアプリの利用をセーブしていた部分もありますが、今後の展開として、例えば大型の駅などに、アプリからタクシーを手配した方たち向けの専用乗り場を作ることも視野に入れています。従来のように待つスタイルで乗車する人もいますから、そこは共存できるようにしながらも、サービスにより磨きをかけていきたいと考えています。」

 

タクシーのさらなる活用

――ブライダルにおける移動シーンの課題解決という意味で、タクシー活用は様々な可能性を秘めているかと。

森川「例えば、あるエリアに集中出店しているドミナント戦略の企業であれば、会場見学の際に自社施設の回遊で、タクシーを使うことも可能でしょう。類似の取組み例としては、不動産業界が挙げられます。営業エリア内の効率的な物件案内や、営業車維持のコスト、運転時の従業員・お客様の安全性を鑑みてタクシーを活用するケースも増えてきています。」

水谷「現場目線も踏まえて考えると、シャトルバスの代わりにタクシーを使える可能性もあるはずです。昨今のシャトルバスの課題は大きく2 つ。1 つ目は列席者数の減少により、乗車人数が少ないにも関わらず、運行しなければならないこと。2つ目が運転手の確保です。業界全体の可能性として、乗車人数などの状況を見ながら、シャトルバスをタクシーに置き換えることも可能と感じます。もっとも、この移動課題に関してGOがブライダル業界に参入してきてくれたことは、大きな一歩だと感じます。私たちブライダル業界は顧客満足度向上のために様々な提案をしていく必要がありますが、例えばこの移動課題に関しては、GOのように専門サービスを展開する企業の力を借りることで、私たちはもっとも注力すべき挙式・パーティーの価値訴求に専念できるようになる。一緒に手を取り合って、より良いサービスを提供していければ理想と言えますね。」

森川「ブライダルとタクシー業界の共通点は、体験価値を提供するサービス産業ということ。私自身、全てをデジタルに置き換えて効率化を図るというのは、また少し違うという考えです。一方で、その体験をよりよくするための便利なサービスは必要だと強く感じます。そのためには様々な選択肢を業界側から提供し、細かな配慮を積み上げていく。実際に、列席者がWeb招待状とあわせて、デジタルタクシーチケット『GOチケット』を利用し、便利でよかったと言ってもらえるお手伝いの土壌ができたのは、嬉しい限りですね。結婚式はその瞬間しかない、やり直しのきかないものですから、緊張感の高い中で、サービスを提供する必要があると思っています。そうしたブライダル業界で当社が受け入れられれば、この体験は他業界などにも汎用できると考えます。業界ごとの特性があるのは十分承知ですが、当社のビジネス展開的な目線でも、ブライダル領域でのサービススタートは、試金石になると捉えています。」

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月21日号)