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全員で採用に関わる【ブライド・トゥー・ビー 代表取締役社長 伊藤 誠英氏】

全員で採用に関わる【ブライド・トゥー・ビー 代表取締役社長 伊藤 誠英氏】

2式場の運営のほか、スイーツ事業を手掛けているブライド・トゥー・ビー(名古屋市瑞穂区)は、15年前から新卒を中心とした採用活動を進めている。採用資金力のある大手企業との競争ながら、エントリー数は3000に達し、キッチン・パティシエを除いても毎年5、6名を採用している。その秘訣は伊藤誠英社長自ら採用チームを担当しながら、全スタッフが何らかの形で関わる【全員人事部】にある。同社の仕組みとその後の定着を高める対応とは。

面接メンバーは20人以上

◎新卒中心の採用

伊藤「新卒メインにしたのは、創業4 年目となる15、6 年前から。ちょうど会社の理念、ビジョン、ミッションなどを作っていったタイミングで、やはり新卒から育成していくことが大事だと考えました。ただ当社は現在でも社員70名で、大企業に比べて採用の予算や人員も限られます。この規模であれば代表者の顔や考え方をどんどん見せていくことは大切と考え、人事部門は私と産休明けのママスタッフで構成。説明会なども全て自分で出て、60分の時間も設けています。当初は手探りながら、3 年経つとある程度把握できピークに達する。ただ新しいサービスも次々に登場するため、常にその繰り返しではあります。現在は大手媒体の採用PVランキングで、婚礼業界5 位以内に常時入るなど、当社の採用活動の認知も進んでいます。」

◎全員人事部の考え方

伊藤「当社の魅力を伝える上でも、【全員人事部】を推進しています。スタッフ全員が少しずつ時間を使い、何らかの形で採用に関わる。実際に2 次選考を担当するメンバーは20人以上いて、採用チームで誰がどの学生を担当するかを考え、面接にあたっています。例えば絶対採用したいという学生がいれば、面接で口説いていく必要もあるため、3 年目くらいの共感力もあり優秀なプランナーに担当してもらうなど。面接は複数で担当するので、スタッフの面接力育成という側面もあります。説明会もスタッフにサポートしてもらいますが、その際には各チームのリーダーの推薦により、運営メンバーを決めています。最近行き詰っているから初心を思い起こしてほしいなど、説明会に関わることでスタッフ教育にも繋がっていきます。」

伊藤「面接後に、二日間現場で実際に働いてもらう機会を必ず設けていて、そこで当社のメンバーは【一緒に働きたいと思うか】、学生には【この環境で働きたいと思うか】を考えてもらいます。また個別にメンバーを指名して、学生と会食にも行ってもらっています。当社では、どんなに良い学生でも、うちではないと思ったら正直に伝えることがルールです。そういうスタンスでないと、本当に合っていると思った時にも真剣に口説けなくなります。」

◎エッジを利かす

伊藤「学生に対しては、当社の考え方やこだわりは特殊であるため、それに合う人は5 人に1 人程度に限られていると話しています。例えばどんな仕事をしたいかや役職決定の際に社内で立候補制を採用している以上、仮に消極的でなかなか手を挙げられない人には絶対に向きませんから。また一貫制を採用していることについても、つまり受注できなければ自分の仕事はないからこそ、努力が大事であるとハッキリ伝えていきます。それでも働きたいと思ってくれる人を選考しているので、毎年内定辞退はゼロ。また3 年辞職率も10%台に抑えられています。採用の弊害として、取りたい人数を確保できれば人事担当は評価されるという面があります。本来新卒採用は3 年後、5 年後、10年後にはじめて成果は明らかになるものであり、短いスパンでの評価を得るため、とにかく人数を確保していくという考えでは、自社に合った採用は難しいでしょう。」

◎保護者への訪問

伊藤「入社直前、全員の親のところに私が直接訪問し、色々な話をすることを続けています。必ず言うのは、『とにかく3年間は力を貸してください』。仕事で壁にぶつかることはあっても、とにかく最低でも3 年頑張らなければ経験にはならないからこそ、甘やかさずに励まして欲しいと。同時に会社に対して何かおかしいと思った場合には、直接私に連絡を下さいと連絡先も伝えています。面接だけではその人の本当の顔は見えず、そこで親だから分かっている性格などを聞いていくのは大切。当社は新入社員にコーチとメンターの2 人を付けていますが、親に聞いた話に基づきメンターを決定するほか、事前に情報共有しておきます。」

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)