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伝統を守り抜く匠のポリシー【東京會舘 取締役調理本部長 斉藤哲二氏】

伝統を守り抜く匠のポリシー【東京會舘 取締役調理本部長 斉藤哲二氏】

――伝統料理の継承についてはどのように考えていますか。
斉藤「多くの式場やホテルでは人材難から、いかに効率よくキッチンを回すかを第一に考えているケースも多いかと思います。当施設の考えとしては、調理部門には積極的に投資をしていくべきと。例えば、看板メニューの『舌平目の洋酒蒸 ボンファム』。歴史とともに歩んできた逸品であり、多くの顧客から愛されてきました。キッチンにはオーダーメイドで作ってもらったストーブを設置しています。スチームコンベクションなどの最新機器は性能も優れてはいるものの、このオーブンを使用することで、綺麗な焼き目を付けられると同時に、提供した際の香りは断然違ってきます。スチコンは効率化に繋がりますが、ボンファムにはこのストーブが必須。レストランはもちろん、婚礼、一般宴会においても料理への期待値は高く、それを絶対に裏切れないというのが大前提となります。東京會舘のコアな部分は何かと考えた時、やはり接客と料理であり、料理をウリにするのならば、キッチンへの様々な投資は必要不可欠です。」
――100年間の歴史の中で大切にしてきたのは、教育と料理を“作る”ことだそうですが。
斉藤「私や副調理長など上司が率先して、若手と一緒に野菜の皮剥きなどの下処理を担当しています。当施設ではクリームやソースなども外注せずに、イチから手作り。だからこそ味を受け継いでいけるような環境は欠かせず、そのためには役職に関係なく直接コミュニケーションのできる近い距離感を意識しています。経験者である先輩たちがしっかりと隣に立って、見てあげることは重要かと。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)