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クレームを未然に防ぐ方法【COTUCOTU 代表取締役 甕将行氏】

クレームを未然に防ぐ方法【COTUCOTU 代表取締役 甕将行氏】

 都内の総合結婚式場でウエディング責任者を経験後、昨年3月に独立開業したCOTUCOTU(東京都渋谷区)の甕将行氏。式場在籍時代にトータル1000件に及ぶクレーム対応をしてきたことをベースに、クレームを起こさないためのオペレーション、チーム作りなどのコンサルティングを展開している。人員不足の現在は、クレーム発生のリスクが高まっているからこそ、その予兆を敏感に察知しながら、大きな問題になる前の対処が重要だと語る。

接客に同席してチェックを

――ブライダル以外の企業からの依頼も増えています。

甕「医療業界や小売りなど、BtoCビジネスの企業向けにクレーム対応の研修を依頼されることも出てきています。カスタマーハラスメントや接遇の改善も含めて、式場勤務時代の経験を活かしています。」

――業界が人員不足の状況であり、そのためにクレームのリスクも高まると思われます。

甕「クレームの起きるタイミングは多くの場合、打合せ途中と施行後。打合せにおいて多いケースは、連絡が遅れて意思の疎通も円滑にできない、プランナーの提案が少ない。施行後に関しては、話していたことと違っていたなどの不満が、クレームのきっかけになります。こうした不満を抱かせてしまうのは、ブライダル業務に慣れていない人ほど多い。人材不足で仕事も忙しい状況では、研修も思うようにできず、若年や経験不足のスタッフが難易度の高い顧客の対応を余儀なくされるため、その分不満を抱かせる可能性は高まりクレームに発展していきます。意思の疎通という点でも、プランナーの度量に大きく左右されますから。」

――人手が足りないためフリープランナーなど外部人材に頼っている場合にも、クレームの可能性は膨らんでいきます。

甕「経験、スキルはあっても、エンゲージメントという側面ではプロパーと異なります。新規についても、フリーの場合は獲得することが大きな目的。そもそも、成約しなければ収入も入ってきませんから。つまり、成約までのプロセスが感情の部分を含めてプロパーとは異なっていると、会場側としては考えておくべきでしょう。とにもかくにも獲得の優先順位が何よりも高いからこそ、どういう風に制御するのかは大切。考え方、話し方など、接客に同席するなどしてチェックは必要です。」

甕「仕事を依頼する段階で、まずは会社の理念をきちんと理解してもらう。働いてもらう以上は、プロパーと同じ一人の職員として対応していくべきです。その点では、とにかく人がいないから誰でもいいわけではなく、会社の持っている考え方に一致するかどうか、ともに歩んでいけるかを、それこそ面接の時点で慎重に判断しなければなりません。また自社社員と同様に、一定のトレーニング期間も設けた方がいいと考えます。それこそ猫の手も借りたい状態で、トレーニングをせずに採用翌日からという気持ちはわかりますが、それでクレームが発生すれば結局は余計な時間も手間もかかってきますから。」

――クレームが発生すると、時間も手間もかかるという点では、それを防ぐためにも、予兆段階でいかに消火していくかは重要かと思いますが。

甕「まずは新郎新婦とスタッフのコミュニケーション、対話がうまくできているかどうか。スタッフ側に違和感がある場合には、新郎新婦側も同じように思っていることはほとんどで、その状態では信頼関係を築くことは非常に難しいわけです。マネージャー、リーダークラスは、この予兆を察知できるよう、常に敏感になっておくべき。それがクレームにさせないための、大きなポイントです。」

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、5月1日号)