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みんなのW×ブライダル産業新聞合同企画 [連続企画第2回「本番・スタッフ①」]《口コミ徹底分析》スタッフの評価は社会人常識が基準【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須 裕子氏】

みんなのW×ブライダル産業新聞合同企画 [連続企画第2回「本番・スタッフ①」]《口コミ徹底分析》スタッフの評価は社会人常識が基準【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須 裕子氏】

ユーザーからの口コミを会場のCSを測る基準とするならば、どのような視点でチェックしていくべきか。この疑問を解決するために、くふうウェディング(東京都中央区)の【みんなのウェディング】と本紙合同でそれぞれのカテゴリーの傾向と分析をまとめていく第2回のテーマは、【本番(結婚式を実施した人)・スタッフ】。スタッフは会場に所属する全員が対象であるのに対し、今回は結婚式場選択にも大きなウェートを占めるプランナー評価の傾向とユーザーの不満点を探っていく。

 

20%が本番で評価落ちる

【本番・スタッフ】の全国平均値は、2024年が4.72。コロナ前の2019年の4.69と比較しても、0.03ポイント上昇している。

別項の図は、【本番・スタッフ】スタッフの評点に応じて、タイトル等に出てくるワードを抽出(※ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析)したもの。上図は4 点以上、下図は4 点未満を対象としている。4 以上の評価の場合、口コミタイトル等にスタッフのワードが頻出。一方4 点未満の場合は、スタッフは一切出てこず、ハード面のワードが目立っている。

「本番と下見の両方を投稿したユーザーの、スタッフに対する本番と下見の差分も調査。下見から本番にかけて上がるのは当然と考えられますが、実際のデータでは約20%が減少しています。要は5 人に1 人は、下見から本番までに何らかの理由でスタッフに不満を感じたことは明らかです。」(プロダクト企画部部長・竹中達郎氏)

投稿者の年齢別の評価も分析。17歳~64歳までのデータを見ると、22歳を境に評価は右肩下がりとなり、30代になると最も低く4.70を切る。これは社会人として働いている年齢と相関しており、ユーザーの社会人常識・マナーを基準にスタッフに対して評価をしている可能性も十分に考えられる。

定性である、実際のコメントはどうか。レビューアナリスト・黒須裕子氏は、プランナーの社会人常識に対するズレを指摘しているコメントに注目する。

「ごく基本的なチェック事項である、契約書類などへの宛名の間違いを指摘するコメントは多々あります。他には、時間を守らないこと。打合せの約束通りに行っても、毎回5 分、10分待たされる。待合せ時間もそうですし、すぐにバックヤードに行ってしまい、そこでまた待たされることへの不満もあるようです。」(黒須氏)

会社によっては、時間を守らないことにプランナーが慣れきってしまっていて、待たせたにも関わらずお詫びもなく、「お待たせしました」の一言すらないというコメントも。時間を大事にする社会人のユーザーにとって、こうした社会人常識の欠如は納得できない部分となる。また通常であれば謝るところで謝らない。小さなミスに対し、笑ってごまかされたなどというコメントからも、社会人常識の欠如への厳しい指摘がある。

返信メールのレスポンスも、社会人常識に照らし合わせると評価を低くする要因となる。ユーザー側も会場は火・水曜日が休みで、さらに土日祝日は本番などで連絡も取りづらいとある程度は認識している。それでも3 、4 日全く返信すらないというのは、ビジネスの世界ではマイナスに捉えられる。

「他には、身なりの部分。ユニフォームに皺が寄ってる、靴が汚れている、髪の毛がだらしない。タバコの臭いなどに関する指摘も多いです。ではユーザーは何を基準にしているかというと、身だしなみも含めてホテルクオリティだと考えられます。実際、ゲストハウスなのにホテル並みのスタッフだった、対応だったという評価の言葉を見ると、その基準も明らかになってきます。」(黒須氏)

ホテルクオリティが基準に

数100万円の買い物である結婚式を販売しているスタッフであれば、一般的な社会人常識・ビジネスマナーを身に付けておくのは当然のこと。さらにより高いレベルを求め、その点ではホテルが一つの基準となる気持ちも理解できる。身だしなみ、立ち振る舞いに関してゲストハウス、式場だからと言って甘んじることなく、ホテルから学ぶべき面も多いようだ。

「ビジネスの側面から考慮すると、社内での情報共有も大切なことです。最近は問合せメールの返信を、休みのプランナーに代わって担当オペレーターで対応している会場も増えている中で、その内容がプランナーに共有されていない。人によって回答する内容も異なる。打合せしたことが当日のスタッフに伝わっていなかったため、イメージ通りの結婚式にならなかったなど。情報共有不足によってズレも生じ、後々トラブルになったというコメントも多くありました。」(黒須氏)

費用との相関関係としては、新規での話が打合せプランナーに伝わってなく、結局余計な費用負担を強いられたというコメントも。新規、打合せを分業制にしている場合にあるあるのケースで、だからこそ情報共有はより重要になってくる。

「ある式場で何件か出てきたコメントとして、新規スタッフを気に入り当日まで担当して欲しいと伝えたところ、『以降は2名体制になりますから私も担当に入る』と言われて契約をした。それで安心していたのに、蓋を開けてみると実際の打合せは他のスタッフに代わり、その人は打合せ時に1 回お茶を出しにきただけだったそうです。スタッフ次第で会場を決めるユーザーも増えている状況で、式場側としてもそれを分かった上で安心させるためにそうした話をしているのだなと。期待をしていたユーザーは落胆し、結局本番のスタッフに対する評価も落ちていきます。」(黒須氏)

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)