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【TOPインタビュー】2021年ビルインで熊本に初進出(アルカディア 代表取締役社長 大串淳氏)

【TOPインタビュー】2021年ビルインで熊本に初進出(アルカディア 代表取締役社長 大串淳氏)

  2002年にアルバイトとして入社し、プランナー職にはじまりGMなど各ポジションを経験。2013年9月に叩き上げとして代表取締役社長の座に就いたのが、アルカディア(本社:福岡県久留米市)の大串淳氏だ。現在アルバイトを含めスタッフは250名が在籍。現場出身だからこそ人材教育にも注力しており、成長意欲のあるスタッフを後押しする存在でもある。2021年には熊本への進出も決定。同社初となるビルインタイプの施設運営に挑戦する。大串氏が考える、九州の地場企業だからこそ展開できるドミナント戦略とは。

――大串社長はアルカディアに2002年入社。当初はアルバイトでの採用だったとか。
大串「もともと互助会の積み立ての営業マンとして働いていましたが、その後だんだんとウエディングに興味を持ち始めるように。ちょうどその頃はゲストハウスが台頭してきたタイミングで、アルカディアが久留米に式場をオープンすると耳にしました。直感で『コレだ!』と思い、満を持して面接へ向かいました。実はその時は不採用だったのですが(笑)、『絶対に結果を出すからアルバイトでもいいので雇ってくれ』と懇願。バイトとして入社した後にスキルが認められ、社員登用されました。小倉や佐賀、大宰府などでも実績を積み、全体の支配人を経て役員に。先代の他界後、会社の舵を取っています。」
――100名の社員に加え、アルバイトは150名が在籍。社長自身現場出身であることから、スタッフの背中を後押しする教育も重視していると聞きました。
大串「自社でのOJTはもちろんですが、外部プロフェッショナルの意見も積極的に聞くようにしています。マナー研修であれば航空会社のキャビンアテンダントトレーナーなど、その道のプロにお願いするケースもあります。異業種からのアドバイスも取り入れ、よりクオリティの高い接客を目指しています。ウエディング系のセミナーを積極的に聞く機会も、スタッフには用意しています。先日もプランナー・マネージャー向けのセミナーが福岡であったのですが、行きたいスタッフを募り、『じゃあみんな、行ってしっかり勉強してきなさい』と。同一セミナーを複数人が受講するケースであっても、学びたい意欲があれば背中を後押ししてあげたい。セミナー後は学んだことや気付いたこと、今後の目標などをレポートにまとめ、上司がフィードバックしています。成長したいスタッフの気持ちが理解できるのも、現場出身だからかもしれませんね。」 
――福岡・天神の『QUANTIC』1 階には、レストラン『GRAND HOURS』を併設しています。ウエディングだけでなく料飲に携わるスタッフの成長も重視しているそうですね。
大串「グランアワーズにはバーカウンターも設けており、3名のソムリエが在籍。そのうちの1 人は国際ソムリエの資格も持っています。昨年日本人で国際ソムリエの資格を取得できたのは、10名にも満たないほど。その中でもゴールドとシルバーのランクに分かれており、唯一ゴールドを獲得できたのが、当レストランのソムリエでした。世界的な大会に出れば入賞も果たす実力を持っており、テレビや新聞からも取材を受けるなど活躍が嬉しい限りです。」大串「実はその活躍の裏には、『海外に挑戦したいから半年間休職させてほしい』と本人から相談があったのです。国際的なコンテストにエントリーするには語学力が必須ですので、より多くのゲストにお酒を振る舞えるよう、オーストラリアのレストランでスキルを磨きながら英語を勉強したいとの理由でした。有能な人材を半年間欠いてしまうわけですが、その成長意欲は本当に素晴らしいもの。躊躇することなく『行ってこい!』と背中を押しました。もちろん中期的な休職となれば、私だけでなく周りの理解が必要になる。成長を後押しする会社の文化が根付いているからこそ、レストランのスタッフも気持ちよく送り出せたのでしょう。スキルを身に付けてグランアワーズに戻ってきてくれたわけですが、一皮むけた姿を見られるのはとても嬉しいですね。」 
――レストラン・グランアワーズは飲食店としての機能だけでなく、“文化を発信する場所”を目指しているそうですが。
大串「ソムリエを3名在籍させているのもその理由なのですが、私自身もお酒が好きですし、ぜひ若い人たちにお酒の面白さを知ってもらいたいと。今の若い人たちがどこでワインを飲むかというと、居酒屋が多いそうです。値段が全てではありませんが、安いワインは二日酔いしやすいのも事実です。居酒屋で提供されるものしか飲んだことがなければ、結果として『ワインは頭が痛くなるから、もう飲みたくない』となってしまいます。ワインの魅力を知らずに敬遠してしまうのは、本当にもったいない。グランアワーズでは自然派やフレンチワインなど、生産者の想いが込もった様々な品種を取り揃え、ソムリエのオススメを提供しています。こうした“文化”を、グランアワーズを通して若い人に知ってもらいたい。実際に『ここでワインを飲み始めてワインの魅力を知りました』という嬉しい声も聞かれています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、新春特大号)