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【Key Person(後編)】持ち込みの制限はなし(CRAZY 創設者 山川咲氏)

【Key Person(後編)】持ち込みの制限はなし(CRAZY 創設者 山川咲氏)

 来春、表参道に初の自社運営施設「IWAI」を開業するCRAZY(東京都墨田区)。創設者の山川咲氏は、「会場を持っても新しいスタイルへの挑戦は出来る」と語り、前号では、IWAIが挑戦する【披露宴のない結婚式】の意義を説いた。後編となる今回は、もう一つのオープンパーティ、さらにクリエイティブなオプションなどを紹介する。

 ――もう一つがオープンパーティですね。
 山川「二人にとって本当に大切な、濃い関係の人たちがいる一方で、それほど関係性は濃くなくても結婚を発表したいという人もいます。結婚する二人に対して、おめでとうは言いたい、誘ってくれるならば行きたい、会費制であればいいといったゲストです。こうした層を招くのがオープンパーティです。本来こうした人たちは二次会に呼ぶのでしょうが、個人的に今の二次会で出される料理やゲーム大会などを考えると、わざわざ行く意味があるのだろうかという疑問を持っていました。だからこそ二次会ではなく、こうした人たちを招く新たなパーティスタイルを用意します。パーティでは、しっかりと挙式の様子を見てもらいながら、二人のことを発表していく。カジュアルではありながらも、そこはしっかりとクオリティを高めていく新しいスタイルです。この二つのパーティスタイルの所要時間は、現状の披露宴、二次会の4時間半と同程度に考えています。」
 ――パーティそのものはシンプルなスタイルながらも、そこにはやはりCRAZY WEDDINGで培ってきた、二人らしさが表現されることもあるかと。
 山川「当然、どちらのパーティにおいても、二人、ゲストがどうしてもやりたいことがあるでしょう。二人をヒアリングし、人生背景を把握したうえで結婚式を作っていくというCRAZYWEDDINGの流れはIWAIでも活かします。あくまでもベースは【ただその時間を楽しむ】ですが、最低限やりたいことは一緒に考えていき、パーティの中で表現していきます。IWAIのスタイルで大切だと感じているのが、空気の作り方です。様々なことをそぎ落としたシンプルなスタイルと聞いた時、今まで通常の披露宴にしか参加したことのない人たちは、シーンとなってしまうのではという不安を持つ可能性もあります。その点についても、【型】のない結婚式やパーティをプロデュースしてきたCRAZY WEDDINGの実績が説得力になるはずです。」
 山川「もう一つ大切だと感じているのが、会場に足を踏み入れた瞬間、ここはお祝いの特別な場所であると伝えられるかどうか。会場を持つということは、デザインを通じても空気を作れるわけです。IWAIのエントランスまでの導線には、鳥居のデザインを連ね、砂利道を敷き詰めた参道を設けます。表参道という立地からのインスピレーションと共に、そこを通り抜けて来館することで、お祝いモードになってもらい、特別な場所であると感じてほしいとの思いがあります。神社の参道を歩くのと同じで、本殿に入る前の心の準備をしてもらう。結婚式でありがちなのが、式場に入る直前までスマホをいじっていて、いきなりお祝いの場に入れられるという光景。それでは空気を作ることが非常に難しいわけです。また、IWAIには、手紙を書く専用のWRITING BARも設けています。挙式前に二人からの手紙を受け取れ、二人のために手紙を書きます。ゲストから二人に手紙を書くことで、結婚式その日だけでなく、新郎又は新婦と出会った日からを想い起こしながら、その全ての日々におめでとうと感じてもらう。点ではなく線で祝えるような体験を提供する場所と位置付けています。」
 ――必要ではないものとして、披露宴、二次会をそぎ落としていく一方で、必要なものの代表が挙式ですね。
 山川「それこそ挙式さえあれば他はいらないと感じるほど、挙式は大切ですよ(笑)。CRAZY WEDDINGで提案している挙式は、お互いが誓いの手紙を読み合うスタイルの人前式です。この手紙一つに対しても、担当したプロデューサーもしっかりと目を通し、清書をしていく。挙式の時には、お互いが心を込めて読みます。そこに二人の人生が詰まっているわけです。手紙を読みながら二人が涙を流し、ゲストもそれを見て感動しています。挙式は準備された誓いの場であり、誓いの形として言葉を書き、伝えることはIWAIでも大切にしていきます。挙式場は飾り気がないシンプルなデザインにすることで、神聖な気持ちになってもらえるはずです。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)