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《DXの未来 -Dialogue-》専門特化した各社がシステム連携【パプレア 代表取締役社長 峰崎 揚右氏/PIEM 代表取締役社長 宮城 光一氏】
婚礼業界には集客、結婚式準備など、各フェーズに特化した数多くのシステムがある。さらに全てを一体化したシステムを開発する企業も登場するなど、DXの動きは加速している。会場にとっては、既存で使っていたシステムと新たに登場したシステムを、いかにスムーズに連携してもらえるかという希望がある。実際にシステム会社の対応はどうなっているのか。媒体一括管理を始めとした集客部分をカバーするパプレア(東京都品川区)の峰崎揚右社長と、結婚式準備システム【ONE-W】を展開するPIEM(福岡市博多区)の宮城光一社長が、連携メリットと今後の可能性を語った。
リスク分散のメリットも
――システム連携に対する、会場の期待が高まっています。
宮城「集客から当日までの一体型システムも出てきている中で、それぞれのパーツで専門化している会社同士で繋がるというメリットは大きいです。万が一のことがあっても、最小限のリスクに抑えられますから。」
峰崎「確かに、何かあってもパーツの一部分だけを変えればいいわけですから。」
宮城「例えばネットが接続不良になった場合、一体型では全て止まってしまいます。その点では、各社の管理しているサーバーが分散していれば、止まるのは一部分だけで他は生きているわけです。そうしたリスク分散も、システム会社間の連携によって実現でき、ニーズも高まっているのでしょう。」
峰崎「各パーツのシステムを開発している会社は、その分野で最上を追求しています。また会場側もそれまで使い慣れていることもあって、この部分はこの会社のシステムを使いたいというのは当然の希望かと。」
宮城「会場だけでなく、フラワーショップ、映像会社などパートナーのシステムもあります。そことの連携も必要ですし、また気に入らなければ一つのパーツだけを変えればいいのも、一体型システムと比較して手軽な部分でしょう。」
―― 一体型システムの場合、窓口が一本化しているという利点もあるかと思います。
峰崎「確かに、サポート面などで困った場合、それは分かりやすいと言えます。ただ、そこまで問合せることがあるのかというと、安定稼働をしていればほとんどないはず。問題に対し、パーツ毎で専門化している会社の方が、スピーディに対応できる可能性もあります。」
宮城「当社の取引先2500会場に対し、一つの基本システムで使ってもらうクラウドサービスを展開しつつも、エリアの慣習などに応じてカスタムも必要。その点からも、パーツを絞っているからこそ、スムーズにカスタマイズできます。」
――両社はシステム連携しているのでしょうか。
峰崎「当社は集客という入口部分であり、フローとしてはまず基幹システムに繋げて顧客情報を流し込み、そこから結婚式準備システムのONE-Wに繋がっていくため、直接の連携はありません。つまり基幹システムを取り扱う会社こそポイントになるのですが、各社に聞いてみると、ブライダル業界で連携の仕組みの共通化を考えたいという声も出ています。インターフェイスの項目を一体化すれば自由に繋げられるようになるわけで、それを進めようという話になってきました」
宮城「ルールさえ統一化すれば、簡単に連携出来ますから。」
峰崎「個別にシステム同士で連携する場合、その度に開発が必要になり面倒です。コストもかかりますし。ストレスなく使いたいパーツパーツを簡単に繋げ合わせられるようにルールを統一化しようというのは、一体型システムの登場によって当然高まってきます。」
――会場側として、使い勝手の面でも、連携のメリットは大きいです。
峰崎「使う人からすれば、システム毎に二度打ちの必要がなくなります。もともと様々な媒体からの顧客情報を、基幹システムに入れるのが面倒だからと当社の【パッとブライダル】が誕生してた経緯もあります。ルールさえ決めれば、もっとスムーズにできます。」
宮城「難しいのは、クラウド化していないシステムとの連携ですね。またクラウド化していても、ユーザーごとにカスタマイズを重ねていると、ソースコードが全部違うためこれも難しくなります。」
峰崎「DX化について考えるべきこととして、本来多くの産業では業務フローをシステムに合わせていきます。一方でブライダルの場合、会場の業務にシステムを合わせていく形。そのため、システムも会場に合わせた形でどんどんカスタマイズされていき、連携も非常に難しくなってしまいます。」
宮城「そこは、今後考える余地はありますね。標準のシステムを使えば、それだけコストは下がりますから。例えば申込書一つとっても、独自に使っている書式があって、当社でもカスタマイズ対応をしています。会場として差別化という考えも分かりますが、システムに合わせられる部分は合わせていくという考えも必要かと思います。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月21日号)

