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《納得を引き出す営業テクニック-Vol.3-》選択肢を与えて「NO」という回答を回避!【ビーハイライト 代表取締役 濱田 大輝氏】
明日から使える営業テクニックを紹介する本連載。3 回目の今回は、『ダブルバインド』という手法をお伝えしたいと思います。
『ダブルバインド』とは、「AかBどちらにされますか?」と選択肢を提示することで、顧客にNOを言わせにくくする心理技法。例えば、子どもに「勉強しなさい」と言うと拒否されやすい一方で、「算数からやる?国語からやる?」と選択肢を与えて聞くことで、自然と取りかかってくれるイメージです。このように“やる(YES)/やらない(NO)”ではなく、“どちらでやるか”の選択肢から選んでもらうという意識に、シフトさせることがポイントです。
なぜこの手法が有効なのでしょうか。人は『選ぶこと』に安心や主体性を感じる生き物と言われています。「どちらにしますか」と聞かれると、無意識に“選ぶ”ことを前提に考え始めるのが特徴。つまり、行動をYESの枠内に収めやすくなるのです。
具体的なウエディングの営業場面の例を挙げてみましょう。クロージングの際に「悩むけれど、一旦持ち帰りたい」と言われた時、どんな返答をしていますか?「とりあえず切り返さないと!」と焦り、「他にはどのような会場を見られる予定ですか」と聞いてしまうと、そこから成約に結びつくことはほとんどありません。そんな時、経験の浅いスタッフでも使えるテンプレートとして、
① 「ちなみに、会場としてはどれくらい気に入っていただけていますか?」
② 「ありがとうございます。戻ってきていただけるとしたら、どれくらいの確率ですか?」
③ 「後日申し込んでいただくことも、今申し込みすることも正しい判断です」と伝えると、カップルの“警戒”が急に溶けるケースも多々あります。
「でも後日の契約だと、この当日成約特典はつかないですよね?」とカップルの方から質問してくれれば、成約に繋がる可能性はぐっと高まります。また、最終プラスアルファで特典を提示する際にも、「本日お申し込みいただける場合は、①料理のランクアップ、②演出〇〇円分のどちらかをお選びいただけます」と伝える。これだけで“やる/やらない”から“どちらにするか”に切り替わり、YESを前提にした会話が進んでいきます。
ぜひ、『選択肢を用意する』ことを意識してみてください。その小さな工夫が、持ち帰りを防ぎ、大きなYESにつながるはずです。次回は“与えることで返ってくる”、『返報性の原理』についてお届けします。どうぞお楽しみに。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月11日号)

