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◇◆SPECIAL INTERVIEW◆◇伝統と挑戦で“化学反応”を引き起こす【東京會舘 代表取締役社長 渡辺訓章氏】
2019年1月8日、4年間の休業を経て新たなスタートを切る東京會舘(東京都千代田区)。外部からの人材採用や、テイクアンドギヴ・ニーズとの婚礼業務提携など、新たな取り組みを順次発表している。100年近い歴史を持つ同施設が考える「伝統」と「挑戦」とは何か。代表取締役社長・渡辺訓章氏が描く“新生・東京會舘”に迫る。
――2015年1月に閉館し、4年間の休業を経て、来年1 月8日の再スタートが決定しています。開業は1922年と、100年近い歴史を重ねてきました。渡辺社長が考える東京會舘の「伝統」とは何でしょうか。
「開業した大正11年は、和装から洋装に代わるなど、モダンな西洋文化が広まり始めていました。日本人が海外に出るようになり、また、海外からも来日する人が増えてきた、新しい時代の幕開けでした。開業の趣旨は国賓など世界のVIPをもてなすと同時に、一般の人たちも利用できる社交場であること。多くの人が集う場所だからこそ、おもてなしは恥ずかしくないものを提供する一心で、これまで歴史を重ねてきました。」
「2020年の東京オリンピックも決定し、MICEという言葉も浸透。訪日外国人も年々増加傾向にある今日の日本は、人の流入という観点ではオープン当時に“似ている”と言えるでしょう。時代は変わりつつも人々をもてなす“使命感”は変わらない。これこそが東京會舘が長い歴史の中で紡いできた『伝統』と考えています。」
――リオープンに先駆け、5月に開催した記者発表会では、伝統は守りつつも、新たな“挑戦”を仕掛けていくと意気込みを語っていました。
「当施設を何度も利用してくれていた顧客はもちろん多いわけですが、クローズという状況により、いわば“認知してもらえない存在”だった4年間でもあるわけです。来年1月の再スタートを、これまでとなんら変わりなく迎えてしまえば、顧客が戻ってこない可能性もゼロではありません。休業中の4年は実に大きいと言えるでしょう。そのブランクを取り戻せるような、“爆発的”な変化が必要と感じたのです。伝統は守りつつも、新しい風を取り入れ、化学反応を起こしていくということですね。」
――新コンセプトは「NEWCLASSICS.(ニュークラシックス)」に決定したそうですね。
「新しくて伝統的という、これまでにないものを設定しました。時を超えて愛される、人生の特別な場所であり続けたいという想いを込めています。」
――新たな挑戦の1つが、フランス料理を提供する「RESTAURANT PRUNIER(プルニエ)」です。
「1934年、魚介専門店としてオープンしたプルニエは、当施設の看板とも言えるレストランです。開業から今日まで、シェフを外部から招聘することは全レストランを通じてもなかったのですが、この度、松本浩之シェフを抜擢しました。本場フランスの三ツ星レストランでの経験もあり、そのスキルを存分に発揮してもらいます。これに合わせ、メニューも全て刷新しました。迷いがなかったかと言えば嘘になりますが、大きくハンドルを切らなければ、松本氏が新たに就任する意味も薄れると感じています。」
「一方で、既存の顧客からは、『以前のメニューを食べたい』といったリクエストもあるでしょう。看板メニューの『舌平目の洋酒蒸 ボンファム』などは、希望に応じて提供が可能です。松本シェフの右腕として活躍してくれるのが、当社でキャリアを積んできたベテランスタッフ。新しいシェフを迎えるとともに、東京會舘を知り尽くす人材を要所に配置することで、挑戦と同時に、伝統も守れるわけです。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)

