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⦅迫りくる超人材難vol①⦆サービス人材の奪い合い(スギハラサービスクリエイツ 代表取締役社長 杉原拓氏)

⦅迫りくる超人材難vol①⦆サービス人材の奪い合い(スギハラサービスクリエイツ 代表取締役社長 杉原拓氏)

 ホテルやゲストハウス向けにバンケットサービス人材を供給する配膳会。全国に300社があると言われるが、その中でも歴史がもっとも古く、首都圏を中心に300社以上と取引しているのが、スギハラサービスクリエイツ(東京都港区)だ。代表取締役社長の杉原拓氏は、配膳会社も大きな転換期を迎えていると同時に、今後は寡占化が進むのではと予測している。

「ウエディングもいい顧客を獲得するために、クオリティを求める時代。配膳会もまたそのクオリティを満足させられるだけの人材を送ることができる企業に限られてくるのでは。これまでのようにとにかく人数がいればいいということではなく、いかにクオリティの高い人材を集められるか。集められなければ、ビジネスを続けていくのは難しくなる。そうした中で、生き残る企業による寡占化が進んでいくでしょう。」
質のいいサービスを提供したいブライダル企業、ホテルにとって、サービススタッフのクオリティは重要。それを追及する企業が生き残っていく。同時に配膳会社も、その要望に対応できるかが問われてくる。
数多くの企業と取引している同社であるが、スタッフの時給に関して、最近こんな依頼があったという。ある人気会場から、時給を上げてもいいから、とにかくいい人材を送って欲しいと。一方で、人手を確保したいが安い時給でのオーダーしかなければ、結果として人が集まらない悪循環に陥っていく。配膳会にとっても、どちらの企業と取引するかによって、未来に大きな影響があるわけだ。
現在スタッフ5000人を抱える同社であるが、そのうち90%は学生。ゆえに、採用の難しさが大きな課題となっている。
「まず、大学で土曜日の授業が増えています。ウエディングの繁忙日に、学生が入れないというケースも出てきています。また、他業界との時給差が発生していることも、採用の大きな壁となっています。東京の相場でいうと、新人スタッフの場合1100円。配膳会に対しては10%を払うというのが慣習で、これは何10年前から変わっていません。今までは、他のサービス業と比べても高い水準であったため人材も集められましたが、現在は他業界が人手不足に対応するため時給を上げていることから、その水準では優位性を保てなくなっています。他業界との奪い合いに勝つためにも、1350円前後が必要です。」
時給は、採用の間口を広げる。人手不足を認識し、時給を上げてくれる企業も出てきたという。同時に求められているのは、仕事場の環境。時給を高く設定したものの、その仕事が耐えられなければせっかく採用したのにすぐに辞めてしまう。高い時給で選べるアルバイトが増えている今、職場環境にも厳しい目が向けられている。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)