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~Talkセッション~歴史ある古材と結婚式の親和性【THE WHOLEDESIGN 代表取締役 杉山敦彦氏/エスクリ 代表取締役社長 渋谷守浩氏】

~Talkセッション~歴史ある古材と結婚式の親和性【THE WHOLEDESIGN 代表取締役 杉山敦彦氏/エスクリ 代表取締役社長 渋谷守浩氏】

 世界的にも貴重な古材などを展示販売するユニークな店舗〔WORLDDECORS〕。2月15日のオープニングレセプションでは、エスクリの渋谷守浩社長と、空間デザイナーとして数多くの人気会場を手がけてきたザ ホールデザイン(東京都目黒区)杉山敦彦氏によるトークセッションも開催。空間デザイナーの視点から、素材へのあくなきこだわりと、それを実現できるマテリアル専門店の意義を語った。古材、マテリアルに対する渋谷社長の熱い想いは、ブライダル、商業空間デザインにも大きな影響を与えそうだ。

――新たにオープンした、マテリアル専門店の意義とは。
渋谷「最近は、新建材を使うケースが増えています。自然素材のマテリアルが大好きな私からすると、人工的な新建材は魅力のない素材です。便利、安いなどの側面から利用が増えている中で、もっといいものがあることをデザイナーや消費者など多くの人に発信していく。自然素材のマテリアルを忘れないでほしいという思いです。」
――実際に来店してみて、杉山さんの率直な感想は。
杉山「私自身も古材が大好きで、オフィスにも古材の一枚板を使ったテーブルを入れています。ただ、空間デザインをする際、施主から施工費が高騰し予算が厳しいなどと言われ、なかなか本物の素材を使えないことがあります。そうした状況にあって、この店に置いてある古材を見ると、現在進行形のプロジェクトでもこういう風に使いたいなど、ワクワクしてきます。」
――自然素材が予算などの兼ね合いで使いにくい環境です。ただ、古材を使うことで、【パワー】も生み出せるのでは。
渋谷「店には、非常に珍しい数1000年以上経った木化石を置いています(非売品)。触れてもらうと分かりますが、どう見ても石の塊なのに、実は木です。私自身が、古材に注目したキッカケでもあります。どうしてチーク材が腐らないかというと、土の中の石灰の成分を木が吸って、固くなっていくわけです。そもそも人間は100年生きられるかどうか。それに対し、木化石は土の中の石灰を吸って長生きしている、まさに生命のパワーの塊です。ウエディング施設に関して言えば、新郎新婦の誓う場所にはこうしたパワーが大切です。古材を使うことでチャペルにもパワーを充満し、そこで愛を誓ってもらいます。」
杉山「日本人の多くがキリスト教徒でもない無宗教です。だからこそチャペルも、従来の考え方から突き抜けたデザインが出来るわけです。日本において何が大事かというと、自然崇拝と先祖崇拝。ここを押さえておけば、多くの人に受け入れられます。結婚式場の空間デザインにおいて、バンケットは日常の最上級を作るという考えです。一方、チャペルは全く異なり、誓いの場というまさに非日常空間を作っていきます。木化石のような数千年を経過した一見石のような木材や、腐らない存在感のあるチーク材は、素材そのものが触れる機会が少ない非日常のモノ。そういう素材を使うことで、非日常空間をより演出できるわけです。」
渋谷「この木化石が日本にあること自体が珍しいです。たまたま海外で手に入れました。ダイヤモンドが出来る以上に時間がかかるとも言われ、パワーのあるものですから、是非触れてみてください(笑)。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月21日号)