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キーマンに聞く

音楽へのこだわりを実現するシステム【ノバレーゼ 営業本部ディビジョンマネージャー 清水 和哉氏】
2024年8月、USEN(東京都品川区)が提供するBGM配信システム【WEDDING MUSIC BOX】を導入したノバレーゼ(東京都中央区)。導入の背景には、音響現場の効率化視点ではなく、結婚式における音楽の重要性をプランナーが理解し、新郎新婦に提案していく流れを取り戻すことに目的があった。ノバレーゼの営業本部ディビジョンマネージャー・清水和哉氏に、音楽著作権を取り巻く環境変化を乗り越え、こだわりを実現してきた対応を聞いた。
BGM提案が困難に
――ノバレーゼのブライダルBGMで最も特徴的なのは、J-POPを使わないというこだわりです。WEDDING MUSICBOX導入前の運用はどのような形だったのでしょうか。
清水「ブライダルBGMに関する、音楽著作権の影響で大きく変化していました。基本的には新郎新婦にCDを持ってきてもらう形が中心でした。当日は弊社のPAスタッフが、全てのCDに付箋を貼って、間違えないように流していく。それが現場運用の実態だったわけですが、ここで課題になってしまったのは、当社として特にこだわっていた、プランナーによるBGM提案が困難になったことです。もともと結婚式で音楽は重要との想いも強く、新郎新婦の好きなJ-POPなどではなく、プランナーからベストな提案をするというスタイルでした。結婚式は2人の大切な日を演出する特別な空間であり、そこに誰もが知っているJ-POPが流れてしまえば、曲の方に意識を取られ2 人に寄せる気持ちも薄まりますし、さらにせっかく作り上げた世界観も壊れてしまいます。考え方としては映画と同じで、素敵な物語・映像を提供するのだから、曲もそれに合わせた感情をくすぐるものを使うのはごく当たり前のことです。そうした音楽の重要性を2 人に説明した上で、結婚式のプロとしてどの曲を使おうと提案をしていたわけですが、それもCDを持込んでもらう運用によって難しくなっていました。」
――難しくなったのは、使用する曲を案内する方法という面でしょうか。
清水「新郎新婦にイメージを抱いてもらうために、シーンに合わせて音楽を入れた映像を作り、ネットなどを使って確認しておいてもらうことは著作権面からできなくなっています。対面で聴いてもらおうとしても、打合せの内容は年々増えているため、そうした時間も取れなくなっていました。またBGMに関する著作権は複雑であり、それだけに丁寧に説明しなければならない。そうした様々な負担、さらにCDを持込んでもらうといういわば新郎新婦への丸投げ状態によってプランナーも次第に触れなくなるようになって、結果としてBGMの説明から遠ざかり、次第にその重要性への理解や、どんな曲を使えばいいのか分からないスタッフも増えていきました。」
――これまで重視してきた提案もなく単にCDを持って来てもらうでは、自ずと新郎新婦の好きな曲になっていきます。
清水「一披露宴で、多いとCDを10枚持ってくるケースもあり、そうなると全ての曲のチェックなど、ミスの起きないように慎重に対応しなければなりません。その分、心理的な負担は高まっていきますし、さらにBGMへの意識とはかけ離れていきます。」
2000万曲から抜粋
――そうした状況下で、USENの「WEDDING MUSIC BOX」の導入に至ったわけですね。清水「音楽へのこだわりを重視してきたのに、環境的にそれが出来なくなっていた課題を解決できるという期待感がありました。このシステムであれば、他にも打合なければいけないことが目白押しの状況の中、わざわざ対面で提案する必要もなく、遠隔で新郎新婦にスマホで聴いておいてもらえます。これは非常に大きかったですね。もっとも、当社にとってはそれだけでは不十分でした。というのも、このシステムは2000万曲が利用できるというものであり、当然J-POPも多数ラインナップされています。いわば使える曲が多すぎるというのは、当社の考えからすれば望ましくない面でもあるわけです。そこで導入にあたってUSENにお願いしたのが、【ノバレーゼ専用プレイリスト】を作成してもらい、その画面を分かりやすく表示することでした。」
――ノバレーゼ専用プレイリストには、どのような意味を持たせましたか。
清水「“自由に選べる”と“ブランドの世界観を守る”を両立するための仕組みです。空間と音楽の融合をサポートしているコンサルタントにも協力を依頼し、当社スタッフと文化のすり合わせをしながら、入場から退場まで、シーン別に約300曲をセレクトしました。設計としては、入場、お色直し退場などのシーンごとに20曲ずつ、合計15シーンで300曲となります。また、システム内に一目で当社のプレイリストが分かる【ブランドセレクション】というページも作ってもらい、分かりやすく案内できるようにしています。いわばシステム内の2000万曲以上の中から、この曲ならばノバレーゼっぽい、この曲はノバレーゼ施設での入場に合っているというポイントを取り、そこから選曲できるようにしています。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月1日・11日号)
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