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連載6〔Yumi Katsura千里眼〕世界的巨匠の言葉「羨ましい」(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

連載6〔Yumi Katsura千里眼〕世界的巨匠の言葉「羨ましい」(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

 「あなたが羨ましい」。ウエディングドレスに囲まれて仕事をしている桂由美氏に、オートクチュールデザイナーの巨匠ピエール・バルマンがかけた言葉だ。ブライダルデザイナーとして、これまで多くの世界的な著名人と出会ってきた。花嫁を美しくすることは世界共通であると共に、素晴らしいいくつもの出会いを導いてくれる。

――ピエールカルダンとは、パリへの留学時代に出会ったそうですね。

桂「1960年、日本人の海外への団体旅行がようやく解禁され、洋裁学校、デザイナーなどファッション業界15名による念願のパリ視察旅行に参加しました。フランス側も日本から来た私たちを歓迎しパーティを開催してくれましたが、そこにいたのがピエールカルダンです。私はそのままパリに滞在し、オートクチュールの学校に入学。在学中にパリでファッション系のフェスティバルが開催されたのですが、カルダンから店のパーティにも招待してもらい、着物にミンクのストールを巻いて訪問しました。そこで一緒に写真を撮る際、ストールをスルスルっとオシャレに結んでくれたのです。こうした交流について、今秋に公開するカルダンの自伝映画でも、当時の思い出などのコメントを寄せています。」

 

――1965年に赤坂に日本初のブライダル専門ショップをオープンしますが、その準備期間に世界の結婚式、ドレスを学ぶ目的で20か国を単身で回りました。その際にも、様々な人との出会いがありました。

桂「日本でブライダルという言葉も全く浸透していない時代。ウエディングドレスの本すらなかったわけです。自分の店を出すにあたって、まずは世界を知ろうと。当時外務大臣だった三木武夫さんのサポートにより、各国の大使館を紹介してもらいました。ファッションミュージアムや実際の結婚式を見学することを目的に。この世界視察の折に、女性自身の記者からせっかく各国を回るのであれば、著名人のインタビューもしてきてほしいと依頼されたのです。臨時特派員の名刺を受け取り、大使館協力のもとグレース王妃、オードリー・ヘプバーン、ソフィアローレンなどを取材。当時国交が樹立していなかったロシアでも、20世紀最高のバレリーナと称される、マイヤ・プリセツカヤに会うことができました。いずれも当時をときめく女性たちであり、オシャレのポイントなどを直接聞くことができたのは、素晴らしい経験でしたね。各国の訪問後に、結婚式のスタイルを紹介する【ブライダルブック】を刊行したのです。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)