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連載5《成約率を上げる!優位感覚の攻略ポイント》『論理派顧客』に対する攻略ポイント 内部対話優位タイプへのアプローチ【ビーハイライト 代表取締役 濱田 大輝氏】
これまで紹介してきた脳の“クセ”とも言える『優位感覚』は、①視覚型、②聴覚型、③体感覚型、④内部対話型の4つに分類されます。直近3 回の連載では①視覚型と②聴覚型、③体感覚型について解説しました。連載5 回目の今号は優位感覚シリーズの最終回として、【内部対話優位タイプ】への営業アプローチポイントを紹介したいと思います。
内部対話優位タイプとは、頭の中で自分自身に問いかけたり、自問自答を繰り返したりする傾向が強いタイプを指します。論理的な思考を重視し、「なぜそうなるのか」、「本当にこれで良いのか」といったプロセスに納得することで、意思決定に至るのが特徴として挙げられます。
このコラムをご覧いただいている読者の中には、会議や経営判断の機会が多い支配人クラスの方もいらっしゃるかと思いますが、そういった方々もこのタイプに当てはまりやすい傾向があります。
内部対話型の顧客には、論理的な説明が重要になります。そこで効果的なのが、次のような営業テクニックです。大きく2 つ紹介します。
1 )第三者話法
第三者話法とは、これまでの実際のカップルの事例や他の人の意見、口コミなどを交えて伝えることで、説得力や安心感を高める営業トークの手法です。
例:「先月ご成約されたお客様も、おふたりと同じポイントで悩まれたのですが、最終的には〇〇という理由で当館をお選びいただきました。」
2 )論理を用いる
「なぜそれが必要なのか」という論理から入り、「それによってどんな良いことがあるのか」という感情の順序で説明することで、内部対話型の思考にフィットします。
例:「当館ではオープンキッチンを導入しています。視覚的に楽しめるのはもちろん、調理音や香りといった五感の刺激がゲストの会話を自然と盛り上げ、お料理への期待感も高まります。」
このように、設備や演出の必要性に触れたうえで、競合との違いを明確に伝えることが効果的となります。
これまで4 回にわたり、優位感覚(視覚・聴覚・体感覚・内部対話)に応じた接客テクニックを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。優位感覚は接客はもちろん、マネジメントやチームビルディングにも応用できる考え方として、他業界からも注目されています。ぜひこの機会に、自身やスタッフの優位感覚を振り返ってみてください。きっと新たな気付きがあるはずです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月11日号)