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連載4:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》顧客への迅速な共有 信頼感を高める効果【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

連載4:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》顧客への迅速な共有 信頼感を高める効果【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

今回は議事録作成の効率化に、AI技術がどのように貢献できるのか、その具体的な可能性を含めて探っていきます。
結婚式の打合せは、会場のレイアウト、装花、料理、演出、進行表…と、多岐にわたる項目について詳細な決定がなされます。これらの内容を正確に記録した議事録は、その後の準備を進める上で不可欠です。しかし一件あたり1 時間ほどかかる議事録作成は、現場のプランナーに大きな負担をかけています。この課題に対し、AI技術は強力な解決策となり得ます。
① ・AIを活用した音声認識技術は、打合せの会話を録音後に自動でテキストデータに変換。手作業での文字起こしにかかる時間を大幅に削減できます。もっとも、テキスト化された会話の中から不可欠な情報はもちろんのこと、パーソナルな情報、細部の具体的な情報を、AIが的確に抽出し、整理された形でアウトプットすることも大切になってきます。顧客情報管理システムの項目に合わせて必要な情報を抽出できるような機能は今後、プランナーの業務負担を大きく軽減する鍵となります。
② ・AIは、会話の中から「決定事項」、「確認事項」、「宿題」といったキーワードを認識し、自動的にリストアップすることも可能。これにより、打合せ後に関係者がそれぞれの役割とタスクを明確に把握しやすくなり、手戻りの削減や準備の遅延防止に繋がります。さらに、顧客へのお礼メールのドラフトを自動で生成する機能も、業務効率化に繋がる可能性を秘めています。集音情報をもとにパーソナライズされたメールが作成できれば、プランナーは迅速なフォローアップをよりスムーズに行えるようになるでしょう。
③ ・AIが作成した議事録のドラフトを、顧客に迅速に共有することによって、双方の認識の齟齬がないか早期に確認できます。顧客も詳細な内容を再確認できることで安心感は増していき、信頼関係の構築にも寄与するでしょう。
このような劇的な効率化が実現すれば、プランナーが顧客一人ひとりに向き合う時間を増やし、より創造的で付加価値の高い業務に時間を充てることが可能になります。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月21日号)