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キーマンに聞く

連載3《Do・遠藤正人氏が提唱する 集客力アップのためのクリエイティブ制作》海外トレンドと現場目線のバランス
最近のビジュアル面の課題として、クオリティは高くて満足はしているけれど、他の会場と方向性が似てしまうのではないかとよく言われます。当社も含めて、同じディレクション会社がエリア内で複数の撮影を手掛けていることもあり、またマーケットを牽引する会場に引っ張られてしまい、なかなかビジュアルで差別化ができないという声です。今回紹介している写真を撮影した福島県のゲストハウス会場も、同様な課題を持っていました。
撮影手法に関しては、各ディレクション会社独自のものがある中、今回の写真は装飾面で大きく差をつけました。バンケットは特徴を際立たせることが難しく、テーブル装花は緑とピンクでアングルも同じ、それこそ卓数も一緒の写真がゼクシィなどに並んでいます。そこに危機感を抱き、他社と同質化しない撮影をと言われて試行錯誤しながら作った一つです。特徴的な装飾として、足元に花を置き、メインテーブルまで続く【花道】を作りました。
ビジュアル撮影の際、会場側としても「こんな感じにして欲しい」というサンプルを持っていますが、そのサンプル自体マーケットを牽引している会場の写真であることも多い。それを参考にすればどんどん同質化していきます。今回は、ピンタレストでストックしていた海外のウエディング装飾のトレンドを参考にしました。韓国系でトレンドになっている装飾で、ゼクシィでも見たことのないスタイリングです。ただ海外のトレンドなどを参考にした場合、エッジが効きすぎては顧客もついてきません。大切なのはバランス。そのために現地のプランナー達と何度も協議をしながら、地域の顧客にも共感してもらえる絶妙なゾーンを探っていきました。ディレクション側の一方的な提案ではなく、密な擦り合わせで仕上げていったものです。当日に撮影の様子を見ている結婚適齢期のプランナーたちが、モニターを見ながら【カワイイ】と反響も大きかったことで、これは集客にも繋がると手応えを感じられました。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月21日号)

