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連載24《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》本質的ニーズを5分類し体系化しておく【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

連載24《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》本質的ニーズを5分類し体系化しておく【KAKEHASHI 代表取締役寺田 英史氏】

ヒアリングにおいて本質的ニーズを引き出すために、前回は5 つのプロセスを紹介しました。今回はそれに続き、「新郎新婦が言葉にしないけれど、想定される本質的ニーズ」の体系化を解説していきます。体系化しておくことで、ある程度どれに当てはまるかを踏まえながら、ヒアリングを進めることが出来ます。
結婚式は「モノ消費」ではなく「意味消費」、「体験消費」であるため、ニーズの根底には必ず感情や価値観があります。そこで以下の5 分類を理解しておくことで、ヒアリング時に的確な方向性を持てるようになります。
①承認欲求系
親や家族に「ここまで育ててくれてありがとう」と伝えたい、社会的に「結婚した」と認められたいというような感情で、本質としては、人生の節目における承認と評価の獲得があります。
②感謝表現系
両親や友人、パートナーに感謝を伝える場にしたい。パートナーへの感謝を改めて伝えたい。普段言えない感謝を、公に表現する機会として結婚式を考えています。
③体験・記憶系
自分たちらしい雰囲気を形にしたい、ゲストと一生の思い出を作りたいなど、人生の宝物となる記憶の創出。
④社会的・文化的系家
同士の結びつきを示したい、社会的信用を得たいなど、結婚式は「社会的儀式」としての機能を持っているからこそ、それを大切にします。
⑤自己実現系
憧れていた結婚式を叶えたい、自分の価値観・世界観を表現したいという、人生最大の自己表現の場としての本質的ニーズです。
これを踏まえ、現場で重要なのは「新郎新婦がどのニーズを強く持っているのか」を、ヒアリングを通じて見極めていくこと。例えば、体験・記憶系の要望が強ければ、演出や写真に力を入れた提案は有効となります。一方、承認欲求や感謝表現系の強い場合は、親への感謝演出、手紙、映像演出などを重視すべきです。
さらに、会場側も「自社の強みがどのニーズに対応しているか」を整理しておきます。例えば、当社の運営している会場で実施しているガーデン演出やフォトタイムは体験・記憶系に強く、フルオーダーメニューは承認欲求系や感謝表現系に適しています。その整理が出来ていれば、新郎新婦に合った提案も可能です。逆に、ゲストハウス系の場合は社会的・文化的ニーズに応える要素が弱い場合も多く、ホテル婚との競合で不利になるため、新たな商品開発が求められます。
ヒアリングは、単に質問を投げかける作業ではありません。理由→きっかけ→体験→印象→未来のステップを意識し、本質的な価値観や感情を引き出すことが重要です。さらに提案の精度を高め、商品開発やマーケティング戦略を構築していきます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月1日号)