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連載11〔Yumi Katsura千里眼〕結婚周年記念を祝う文化(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

連載11〔Yumi Katsura千里眼〕結婚周年記念を祝う文化(ユミカツラインターナショナル 代表取締役社長・デザイナー 桂由美氏)

 結婚式だけでなく、その後の周年記念(アニバーサリー)をいかに獲得していくか。コロナ禍でウエディング需要が減少した式場・ホテルにおいて、新たな商品として提供する動きが増えている。各社の対応はもちろんのこと、周年記念でセレモニーやパーティを開催する機運をいかに業界全体として盛り上げていくことができるか。桂由美氏は、社会への発信を担うための動きを進めている。千里眼11回目の今回は、アニバーサリーウエディングの可能性。

――結婚周年をお祝いするアニバーサリーウエディングについて、19年前に盛大なパーティを開催しました。

桂「当時帝国ホテルの専務であった簑島清人さんの協力を得て、各団体に声をかけながらアニバーサリーウエディング推進協議会を設立しようと取り組んでいました。新しいセレモニーの形として広めていくために、伝統・格式ある帝国ホテルで協議会の旗揚げと共に研修会を開催。合わせて、一般の人に広く伝えていくことを目的に、著名人にアニバーサリーウエディングを挙げてもらおうと考え、人気歌手の30年目の真珠婚式を実施しました。そのご夫婦も企画に賛同してくれ、後援会やファンクラブなどに声をかけ250名を集めてもらい、私も業界関係者に呼びかけて合計500名参加の盛大なセレモニーとなりました。30年の結婚生活とこれからの誓いを立てる儀式を、パーティ会場内で実施。司式者は、当時衆議院議員だった鳩山由紀夫さんが務めました。歌手のご夫婦はタキシードとドレスを着用し、ケーキカットやお色直しで和装スタイルも披露。欧米では、アニバーサリーウエディングの際に自身の結婚式に関連したものを身につける習慣がありますが、それに倣って当日の料理は結婚式当時のレシピを再現。帝国ホテルの総料理長だった村上信夫氏による説明で、会場も大いに盛り上がりました。」

 

――非常に注目を集めたようですが、協議会設立はストップすることになりました。

桂「企画を応援してくれていた簑島専務が亡くなったことも理由の一つ。また、写真や衣裳、美容などの団体が積極的に加入してくれた一方で、周年は宝石で例えられることが多いことからジュエリー協会にも声をかけたのですが、当時は非常に忙しいとのことで協力を得られませんでした。ところが2年前、20年近く経過していたもののジュエリー協会から連絡をいただき、もう一度アニバーサリーウエディングの活動を進められないかとの話がありました。年間婚姻組数も減少し、さらに結婚しなくてもいいという人が増えている状況の中、アニバーサリーの魅力を高めることで未婚化対策の一助になるのではと。現在はジュエリー協会はじめ百貨店などの団体にも話を持ち掛け、設立に向けた話し合いを進めています。未婚化対策に関して、実はセレモニーを実施した歌手から、開催後にこんなことを言われました。普段は夫婦の仲の良さをなかなか見せる機会もなく、一緒に暮らしていた子供たちも結婚にそれほど魅力を感じていなかったようです。セレモニーでは介添えなどにも参加してもらったのですが、仲睦まじい2人を見て、自分達も結婚したくなったと言われたのが一番嬉しかったと。アニバーサリーウエディングは、そうした効果もあるのだと感じていました。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)