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キーマンに聞く

毎月1日号連載:第8回:《集客UPの方程式》【ひとり集客担当者】の答え合わせ①【ベック(ミッテ)取締役 大前友美氏】
最近はどのエリアの会場も、集客数、広告宣伝投資が厳しい状況です。全体のボリュームの減少によって、ゲストハウス、ホテル共に戦々恐々としています。そうした中で、集客担当者は誰に相談できるか。大手であれば専門のチームがあり、周りの人に相談もできます。一方中小会場では、集客担当1人、プランナーが兼任しているケースも多く、会社から結果を求められながら、誰かに相談したくてもできない孤独を感じることでしょう。
そこで今号から2 回にわたり、相談する人もいない【ひとり集客担当者】のために、集客の結果を得られない中で自社の打ち手のセルフチェックのポイントを紹介していきます。
まず会場を探している人の大まかなカスタマージャーニーが、右記の表となります。カスタマーは会場探しのために市場に来て、そこに競合がいる。媒体のポータルサイト、公式サイトにランディングし、フォトを見て雰囲気を掴み、プラン・特典で予算感やお得感を確認。最終的にフェアページから予約し来館となります。
この流れの中で、集客の調子が悪い時に影響しているのは市場、競合の「外部要因」と、プラン・特典、フェアの「内部要因」です。その全てが絡んでいることもあれば、一部の可能性も。つまりセルフチェックは、上流と下流に属している「外部要因」、「内部要因」を見ていかなければなりません。フォトについては、頻繁に変更するものでないため、集客に都度影響はしません。
まず競合については、エリア内で新店がオープンする、リニューアルをする施設が出てくると、集客に大きく影響します。当社の運営するミッテのある大阪も、新ホテル、新施設のオープンする北エリアの活性化は、集客に影響してきます。その他にも他会場のビジュアル変更、プランの打ち出し価格・特典内容の変更もここに含まれます。
市場に関しては、全体の動きはもちろんのこと、検討ユーザーの変化、特に検討時期、人数、予算面は重要です。というのも、変化するユーザーに対して、自社で適切なプランを出せていなければ集客成果は生まれません。つまり回遊ユーザーとのマッチング。ここでミスをしている会場が、非常に多く見受けられます。「外部要因」は自社でどうにかできる面は少ないものの、市場×自社という掛け合わせで考えれば、自社の部分を改善することで集客の課題も解消できます。それは「内部要因」の範疇でもあります。その前提の上で、自社の打ち手の答え合わせ(セルフチェック)をしていきます。
1・競合のリリース情報に変化がないかをチェック
これは難しいことはなく、競合他社の公式HP、ゼクシィnetなどを見ればすぐに調べられます。
2・自社のブライダルフェア掲載状態をセルフチェック
2 つの面からチェックします。一つはゼクシィnetのサイトパフォーマンスで、「フェア一覧PV」、「フェア詳細PV」が鈍化してないかどうか。ゼクシィnetのデータでは、月毎にエリアの競合に対する自社の状況が色分けされているため、例えば前月が薄いピンク(B判定)だったのに、当月が薄いベージュ(C判定)であれば、PVが鈍化しているため、手を入れなければなりません。逆であれば、ゼクシィnetのフェアページは問題ないとなります。
もう一つはGA 4 にて、自社公式サイトのフェア一覧の滞在時間が短くなっていないかどうかをチェックします。アクティブユーザーあたりの平均エンゲージメント時間であり、理想は1 分以上となります。ここで公式サイトのフェアの状態をチェックします。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月1日号)