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新連載:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》効率化と顧客満足度 課題はそのバランス【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

新連載:《ブライダル業界[AI活用]の夜明け》効率化と顧客満足度 課題はそのバランス【TIPLOG 代表取締役CEO 高津 守氏】

ブライダル業界におけるAI活用について、全6 回のコラムを連載していきます。業界で求められる業務効率化や人手不足の解決に向けて、AI技術がどのように役立つのかという観点から探っていきます。

ブライダル業界は、人手不足という課題に直面しており、業務効率化が求められています。「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を掲げてデジタル化を進めている企業もありますが、実際にはアナログからデジタルへ移行した段階に過ぎません。業界の本格的な変革には、業務プロセスの見直しと効率的な仕組み作りが求められます。

もっともブライダル業界で業務効率化を進めると、サービスの簡略化に繋がることが多いのも事実です。例えば、打合せの回数を減らす、パーティーの内容をテンプレート化する、サービス人員を削減するなど。このような効率化は顧客満足度を低下させ、最終的には参列ゲストの満足度の低下や、結婚式の実施率の減少を招くことになります。業務の効率化と顧客満足度のバランスを取ることが、今後の業界にとって重要な課題となるでしょう。

今やAIツールは、ビジネスマンだけでなく学生をはじめとする多くの人に利用される時代です。特に、ChatGPTのようなAIチャットボットは、情報収集や業務の効率化に役立つ強力なツールです。

もっとも現状出ているAIツールは、主にオンライン上でのやり取りを支援するものであり、実際の現場やリアルなサービス業界における問題を解決するには限界もあります。特にブライダル業界のように、顧客との対面でのやり取りや複雑な状況が多く絡む現場では、単なるクラウドAIでは不十分といえます。ここで必要となってくるのが、エッジAIの活用です。

エッジAIは、データを現場で処理できるため、即時性の求められる場面でも効率的に機能します。例えば顧客との会話を録音し後から整理・分析することで、日頃の業務の忙しい現場でも効率化を実現できます。このような技術は、ブライダル業界のような複雑な業務において非常に役立つもので、業務の負担を軽減し、より良いサービス提供を可能にします。

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月21日号)