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キーマンに聞く

連載③《強い新規チームの土台つくり》契約率を変える実践的なフォロー体制【ブライド・トゥー・ビー 事業戦略部マネージャー 篠田 知里氏】
多くの責任者やプランナーが、研修などを受けても契約率はなかなか上がらないという悩みを抱えています。その理由の一つが、研修後の「受けっぱなし」です。学んだ内容を現場で活かさず、ただ知識を得るだけでは、契約率を上げることは難しいのです。私たちは、知識を得るだけでなく、「実践を通じた経験」と「振り返りと理論化」が成功への鍵だと考えています。このプロセスを丁寧に行うことで、新人スタッフでも実践の中から勝ちパターンを見つけ出し、自信を持って営業に臨むことができるのです。さらに、成功体験を積み重ねることで「できた!」という感覚を育み、次の営業にも前向きに取り組めるようになります。その積み重ねがチーム全体の成長を促していきます。
私たちのフォロー体制では、新人スタッフに対して徹底的なサポートを行います。フォロー担当者は、新規出動前に新人と作戦会議を行い、具体的な戦略を立てます。営業現場では新郎新婦へのカウンセリング後に提案内容を整理し、見学ルートやクロージングをアドバイス。さらに、成約に近づけるためのフォローを行いながら、新人が実際に考え、行動できる環境を整えます。フォロー担当が「一緒に戦う仲間」として寄り添うことで、新人は安心感を得て、より良いパフォーマンスを発揮できるのです。経験豊富なフォロー担当者が具体的なフィードバックを行うことで、短期間でも大きな成長を促すことができます。既存スタッフのスキル向上にもつなげることで、チーム全体の営業力を底上げしていきます。
フォロー体制の最大の特徴は、営業後の振り返りを「理論化」し、再現性のある改善につなげていることです。まず、本人が「今回の課題」を振り返り、もう一度やるならどう変えるかを考えます。その後、フォロー担当が質問し、本人の認識と実際の課題のズレを整理。気づいていない改善点を伝え、次回に向けた具体的なアクションプランを設定します。さらに、競合のせいにしていないか、自分本位の提案になっていないかも確認しながら、新郎新婦にとって最適な提案ができるようサポート。振り返りで見つけた課題は、ロールプレイングを通じて実践し、改善を繰り返します。この「理論化」と「実践」のサイクルにより、スタッフ一人ひとりの成長を加速させ、チーム全体の営業力向上へとつなげています。
成功体験を重ねることで、新人は営業に対する自信と楽しさを得られます。その結果、契約率は上がり、チーム全体の成長にもつながります。大切なのは、実践を通じて経験を積み、その振り返りを理論化すること。このプロセスがあるからこそ、成功体験が生まれ、勝ちパターンを築くことができます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月1日号)