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キーマンに聞く

料金よりも価値の勝負【東京會舘】
東京會舘の結婚式は、新規の段階から高い期待値を持ってカップルが来館する。両親や上司からの紹介も多いため、施行前から親族・ゲストの信頼を勝ち取っていくことが求められる。婚礼部は【結婚式をするなら東京會舘】という言葉の重み、様々な要望に応えていく必要があり、また信頼関係の構築・社内外の連携も必須であるという。東京會舘の婚礼の価値、新規・打合せに求められるケアについて、同社4名のプランナーが語り合った。
生まれ変わる会場の魅力
――入社のキッカケとは。
福山「ブライダルの専門学校を卒業後、アパレル会社に勤務していたのですが、プランナー職への憧れも残っていました。東京で働きたい想いもあり、また東京會舘はリニューアルのタイミングで、これまで愛されてきた部分を残しつつも、生まれ変わろうとしている瞬間だったことに魅力を感じました。」
宮内「それ以前にプランナーを8 年ほど経験していました。それまで勤務していた会場では、作り上げられていたものに沿った仕事でした。新たなスタートを切る、リニューアルという立ち上げに関わることのできる機会はめったにないことから、転職を決めました。」
篠永「私はホテルプランナーから、花業界の道に進みました。成長意欲のある企業という点に惹かれ、格式があるところでもう一度プランナーをやってみようと、入社を決意しました。」
依田「私もホテルプランナーを経験していました。東京會舘はアルバイトで働いていたこともあり、リニューアルの話を耳にし、これから日本のウエディングを引っ張っていく会場になるだろうと業界でも噂されていた中で、私自身もそれを作りあげる一員になりたいと感じたことがキッカケです。」
――実際に働いてみて、改めて東京會舘の魅力や価値はどのように感じていますか。
篠永「両親や祖父母もここで結婚式をした、利用したことのあるというケースは多いです。だからこそ、新郎新婦はもちろん家族からも、東京會舘ならば絶対に大丈夫だろうという期待値の高さは感じます。」
宮内「SNSやWEBに様々な情報がある中で、『やっぱり結婚式場なら東京會舘』と期待値も高く来館してもらえるのは強みですね。新規班がその魅力を伝え、成約後は施行班で夢を叶えていきます。3 世代にわたり結婚式を挙げてもらうというケースもありますし、レストランで結納をしてくれた人からも『東京會舘だったら大丈夫』という言葉を多く聞くため、長年積み上げてきたブランドとしての価値は非常に感じています。」
依田「今、2 人が話したことが全てですが、同時に期待に応えていくことはいい意味でのプレッシャーです。それが2 人にとっての満足度に繋がって、本当に挙げてよかったと言ってもらえることが、私や東京會舘で働くスタッフ全員のやりがいにも繋がっていますから。」
福山「だからこそ100年続いてきたのかなと感じています。」
――初期見積もりの段階で、他会場より100万円、150万円高い中での新規接客とは。
福山「当社のターゲット層は大手企業の営業職という人も多いです。自らも営業している分、営業されることにも慣れています。相見積もりはとっているのでしょうが、例えば安すぎる見積もりは何か足りないと気づいている人も多いわけです。私たちは、本来結婚式を挙げる金額はこうですという話をあえてすることで、逆に安心感を与えています。前提として、価値を感じてもらった上で、見積もりの説明をしていくため、『やっぱりそれぐらいかかるのだ』と感じてもらえ、他より高額でも成約に結びついています。」
老舗プライドの重要さ
依田「3 時間の接客の中でいかに価値を伝えられるかによって、2 人の温度感は変わってきます。私たち新規担当は、『東京會舘だから、見積もり金額の話をしたら駄目だよね』と思わせるような接客をすることを大切にしています。むしろ、見積もり交渉になったら負け(笑)。そのためには所作・話し方はもちろん、接客者の一挙手一投足が重要になってきます。さらに会場案内の際には、周りにいるスタッフも関わってきますから、ある意味では東京會舘の人間もブランドの一つとして気に入ってもらえるかどうか。言葉だけではなく、目で見ても感じてもらえるような価値は、スタッフ・会社全体で、雰囲気を出していけていると感じています。」
――打合せ担当は、素敵な結婚式を作り上げるだけでなく、単価アップも重要です。
篠永「東京會舘では、普段から『言葉に出てこない気持ちの部分を汲み取るように』という指導をされています。例えば水が欲しいと言われた際、シャツのボタンを一つ外したのであれば暑がっている。鞄から薬を取り出したのであれば、水を欲しいと思っているなど。しっかりと観察して言葉には出てこない気持ちの部分を汲み取ることが重要であり、打合せの席でもそこは気を配っています。」
宮内「だからこそ、カップルの要望の言葉の裏には、実はこういう目的があって、望んでいる結婚式はこういったイメージなのかなと推測しています。予め書かれたものを読み上げて確認しながら進めるだけでなく、プラスアルファで今後の打合せ・当日の進行のために『こういうことをやっておくといいと思います』と先々まで案内する。その安心感によって、それこそ商品や演出、サービスの追加購入になるでしょう。プランナーは意図を汲み取ることが重要であって、それがカップルの目的とマッチしていたら単価増に繋がるという考えです。」
――詳細の打合せはパートナー企業が担当することになりますが、限られた時間の中でどのように提案していますか。
篠永「事前にある程度のヒアリングをします。例えば、次回に装花の打合せの場合は、コーディネートをどうイメージしているのか、予算重視か、もしくは予算は気にせずとにかく盛大にやりたいのか。それだけでも、依頼するフラワーショップは変わってきますから。また東京會舘はフローリストなどの指名制を設けていますが、そこまでいかなくてもこういうイメージで仕上げてほしいという希望はあります。打合せで汲み取った上で、フローリストに依頼、着地がどうなったのかもきちんと目を通すようにしています。」
宮内「装花はフローリストを紹介、音楽であれば音響コーディネーターが入るなど、プロを付けることで安心して任せられますという案内をしています。要望に対しては、パートナー企業、スタッフ間同士で共有しているので、『この前話したのに、また話さないといけない』ということも防いでいます。新郎新婦としてはそこに不安も感じるでしょうし、チームとして動いてくれているといった信頼感を意識してもらうことは大切です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)

