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【TOPインタビュー】顧客アンケートの声を随時反映(アニヴェルセル 代表取締役社長 松田健一氏)

【TOPインタビュー】顧客アンケートの声を随時反映(アニヴェルセル 代表取締役社長 松田健一氏)

 昨年の6月、アニヴェルセル(東京都港区)の代表取締役社長に就任したのが松田健一氏だ。2019年度は減収減益と厳しい数字になり、いわばその復活を託され40歳での抜擢となった。アニヴェルセルでは表参道のカフェからキャリアをスタートし、同社では最も若い29歳で支配人に就任。本社の販売促進や営業統括も任されるなど、いわば全ての業務に精通している。その経験を生かして、就任後にも各施設におけるマーケティングスキルの向上、商品開発部門の発足、トレンドを先取りするためのチーム作り、一般パーティの営業部隊設立など、積極的に新たな試みを仕掛けている。顧客の声に耳を傾けながら、そのギャップを解消していく取り組みを進める松田氏の手腕に期待も高まっている。

――昨年の6 月に、代表取締役社長に就任しました。松田社長のこれまでの経歴は。
松田「2001年にAOKIに入社しました。1 年目は、八王子と大和の店で仕事をしましたが、当時からマネジメントをしたいという気持ちがあり。ちょうどアニヴェルセルが立ち上がったばかりで、面白いことができるのではと、2 年目に移籍しカフェで副店長を務めました。その後は、表参道でコンシェルジュとなり、1 年半は新規の接客も担当しました。26歳の時に、神戸のオープンに伴い新規接客のマネージャー、29歳で支配人になりました。当時の社長からは、役職が人を育てると言われたものです。その後名古屋の店舗を経由して、2012年に本社で販促部の責任者となりました。広告媒体からデジタルに変わっていくタイミングでもあり、顧客の口コミが重視されてきた時期です。デジタルマーケティングができる人も採用し、その中のスタッフがフェイスブックを運用していきました。首都圏エリアマネージャーも経験し、社長になる直前は営業統括部長でした。」  
――昨年の社長就任は、もともとマネジメントをしたいという願望があったという点では、まさに夢が叶いました。
松田「まさか自分が社長になるとは思ってもいなかったのが、正直な感想です(笑)。アニヴェルセルの社長は、その時その時の課題に合った人が引っ張っていくというイメージであり、その点、現場をよく知っているから指名を頂いたのではないかと。もちろん、プレッシャーもあります。何しろ社員が700名もいるわけですから。ただ、社長というポジションはたった1 人であり、そうした仕事ができるのは人生においても貴重な経験だとポジティブにとらえています。」
――昨年から、アニヴェルセルの業績は厳しい状況になっています。その原因をどのように分析していますか。
松田「アニヴェルセルは20年前、ゲストハウスの先端にいました。営業努力もそれほどいらず、存在だけで顧客に選ばれる完全反響型。ところが10年経つと競合がどんどん登場し、顧客獲得のために営業努力が必要となり、この営業競争の面で遅れを取ったことが一つですね。さらに最近では、ゲストハウスそのものが古いという人も出てきているのではないかと。当社の象徴でもある青いバージンロードや、デザートビュッフェができるというサービスが、いつからか顧客が求めているものではなく、私たちが単に売っているものに変わってきています。つまりマーケティング面で、顧客と当社の意識が少しずつズレてきているのだと感じています。」
――そのズレを解消するためには、まずは顧客が何を求めているのかを知ることが必要です。
松田「当然会社としての軸も大切ではありますが、全国に展開している以上、それぞれのエリアによって顧客が何を求めているかをマーケティングしていくべきです。そのうえで、アニヴェルセルの軸でどう表現していくか。具体的には、エリアの特性を最も知っている支配人が情報収集し、マーケティング案を立案。それを本社でプレゼンし議論を重ね、最終的に社長である私が最終決定をするという流れです。こうした取り組みによって、大宮店舗のようにエリアの顧客ニーズとマーケティング案がマッチして好調な店舗も出てきています。大切なことは、もう一度自分たちのポジションを見つめ直し、顧客が本当に求めているものに変えていくこと。そのために、人をどう配置するか。改装も同様に、エリアに応じた対応が必要です。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、新春特大号)