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【匠のWAZA】オークラ名物のコンソメ披露宴で「こだわり」を解説する(ホテルオークラ東京ベイ 総料理長 大塚康成氏)

【匠のWAZA】オークラ名物のコンソメ披露宴で「こだわり」を解説する(ホテルオークラ東京ベイ 総料理長 大塚康成氏)

 昨年10月、ホテルオークラ東京ベイ(千葉県浦安市)の総料理長に就任した大塚康成氏。1980年、ホテルオークラ東京に入社。レストラン『ラ・ベル・エポック』、宴会調理を経て、ホテルオークラアムステルダム、南フランスのシャトー ドゥ ロッシュギュード ルレ エ シャトー、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部 大使公邸など海外で修業を重ねた。縁のある南フランスのテイスト、オークラの伝統を取り入れた料理に注目が集まっている。

――ウエディングメニューの特徴を教えてください。
大塚「オークラ伝統のレシピに、2 人のエピソードを盛り込んだオリジナルメニューを反映することができます。私が直接打合せをし、料理のスケッチを描きます。時にはメニュー表を手書きしてほしいといった依頼も。今年の冬、北海道のハスカップを使ってほしいというカップルには、グラニテで提供しました。」 大塚「ウエディングでも人気なのはオークラ伝統のコンソメスープ。こだわりを説明してほしいという要望で、披露宴中に解説したこともあります。チキンと野菜などを入れ、4 日間弱火で煮込みブイヨンをつくります。その後、牛スネ肉のミンチに野菜を合わせて、チキンブイヨンを入れて澄ましていくと琥珀色のスープができあがります。ゆっくり沸かし灰汁などの汚れをとっていく。夏は冷たいゼリー状のコンソメも作るのですが、ゼラチンを混ぜなくても冷やすだけで固まるほど濃厚なスープです。」
――海外修行時代の思い出を教えてください。
大塚「ヨーロッパの食生活に馴染むためにチーズ、じゃがいも、パン中心の食生活を続けたこともありましたが、2 カ月も過ぎると味噌汁とご飯が恋しくなりました。やはり慣れ親しんだ味は安心するもの。その経験からフレンチのメニューの中に日本のテイスト取り入れる工夫をしています。例えば魚介のタルタルのオードブルなら、オリーブオイルに白しょうゆをかくし味に入れるなど、仏と日本の調味料を融合しています。見た目は変わらず安心感のある味に仕上げています。」
大塚「南仏にいる時に友人のおばあちゃんが作ってくれた料理も忘れられません。レストランの同僚だったフランス人の友人から、ロゼワインで有名なタヴェルという村の実家に招かれました。その時におばあちゃんがラタトゥユを作ってくれました。材料は庭で栽培している野菜とトマト、家で飼っていた鳩、道端に生えているハーブ。付け合せは山で採ってきたきのこでした。海外に赴任してホームシックになっていたこともあり、家庭料理に心が温まりました。加えて、地産の食材を使った料理に衝撃を受けました。その地域は旬のものを食べることに関して、日本以上に敏感です。さらに南フランスはイタリアにも近く、日本人の好みにも合う。これも今の私の料理に影響を与えています。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月21日号)